弘前城“世紀の大改修”について、10日は、天守が戻ったあとも地震に対応できるようにするための耐震補強工事をお伝えします。
この工事、実は長さ35mの杭を打つもので、気が遠くなるような作業の連続です。
齋藤帆野花 キャスター
「曳戻しが進められている弘前城の天守が着座するこちらの天守台では、耐震補強の工事が行われていて、直径2m、長さ30m以上の大きな穴にコンクリートが流し込まれています」
弘前城で曳戻しにあわせて行われているのが、天守台の基礎補強工事です。
10日は、ミキサー車23台分、約220トンのコンクリートが天守台に掘った穴に流し込まれました。
この工事で、天守台の下に長さ35mの鉄筋コンクリート製の杭を4本打ち込み、耐震性を補強する計画です。
この杭を設置するため、弘前市は2024年度から史跡の発掘調査をしながら人力で掘り下げるなどしてきましたが、その過程で2025年11月に想定外の難所に直面しました。
齋藤帆野花 キャスター
「補強工事が進むなか、巨大な石の層が見つかり、工事は一時ストップしました。このような大きな石を、作業員は11mまで潜って掘り出しました」
砂の中に50cm程度の石の塊が広がる「巨礫層(きょれきそう)」。
この層は約11.8mの場所にあり、ここまで作業員が下りて石を1つずつ取り除いたということです。
気が遠くなるような作業の連続だった補強工事。
10日は最後の1本の杭にコンクリートを流し込み、工事の進ちょく率は7割ほどに達しました。
ただ、巨礫層の対応が必要になったことで、工事の完了予定は2026年8月から11月に変更されています。
弘前市公園緑地課 関剣太郎さん
「史跡としても、当時の形がほぼそのままで残っているという貴重な史跡なので、維持していくために行った工事ということになります。いい状態で後世につなげられるように、確実な作業で進めていきたいと考えています」
崩落する危険性がある石垣を積み直すために始まった弘前城の“世紀の大改修”。
天守がもとの場所に戻ったあとも、今度は天守本体の改修工事などが行われるため、万全の状態で弘前城がお披露目されるのは2033年度になる予定です。
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