島根県と鳥取県で最大震度5強を観測した地震から7月6日で半年。震源とみられる安来市では、今なお地震の爪痕が残っていました。一方、今後の課題として見えてきたのは、更新された防災情報を、住民がきちんと共有し、活かせているかということでした。

あれから半年。震源と見られる布部断層の真上、安来市広瀬町の宇波地区を訪ねると、梅雨時の今も屋根にブルーシートがかかったままの家が見られました。

マグニチュード6.4の地震が発生したのは、1月6日午前10時18分。安来市、松江市、境港市などで震度5強を観測。

ここ宇波地区でも家の瓦が落下したり、玄関のタイルや家の壁に亀裂が入るなどの被害が出ました。

宇波地区自主防災組織 細田康弘事務局長「屋根のいちばん頂上のあたりにあります棟瓦が、ずれているところが点々とあります」

地区の自主防災組織の事務局長を務めている細田さんを始め、修繕は順番待ちという家も多く、地震の爪痕が解消されるには、もうしばらく時間がかかるようでした。

一方、こちらは「宇波交流センター」。この日は、住民が集まって地域の交流拠点になっている施設の周辺を清掃していました。

宇波交流センターの加藤館長と自主防災組織の細田さんは、地震発生当時を振り返るなかで、防災拠点について盲点になっていたことがあったといいます。

宇波地区自主防災組織 細田康弘事務局長「(宇波交流センターが)避難所として開設されるであろうと思っていたんですが、実はここは『避難所にはなりません』ということがわかった」

この交流センターは、元々は地震発生の際、避難所の役割を担っていましたが、市が全戸に配布している「やすぎ防災マップ」によると、現在は避難所の開設が「不可」になっていたのです。

その理由は…

宇波地区自主防災組織 細田康弘事務局長「それは(交流センターの裏手が)土砂災害特別警戒区域になっているため、その後の余震で土砂災害が起きるリスクがあるということです。(記者:ご存知でしたか?)その際に『あ、そうなんだ』と」

センターのすぐ裏は急傾斜で、土砂災害の恐れがあることから、2019年に島根県がこの場所を土砂災害特別警戒区域に指定。

これを受けて、安来市は、4年前に配布した防災マップでは、宇波交流センターを土砂災害と地震の際「避難所の設置不可」に更新したということです。

記者「住民の皆さんはご存知ですか?ここが地震の時、避難所にならないことを」
宇波交流センター 加藤俊幸館長「まだ、全体的には伝わってないかもしれんなぁ…」

防災に関する情報も、最新の研究や知見などによって更新や修正が繰り返されます。大切な情報が更新されたとき、自身が最新の情報を確認し、住民同士で共有していくこと。また、行政も住民に対して、情報の周知を徹底すること。

全国各地で地震が頻発している今だからこそ、ひとりひとりが自分ごととして向き合っていくべき防災の課題が浮き彫りになった形です。