ベルギーを公式訪問中の天皇陛下が、カメラの前で同行記者の取材に応じ、感想を述べられました。

陛下は現地時間24日、ベルギー南部のナミュール城で同行記者の取材に応じ、今回の国賓訪問を振り返られました。

「今回、オランダそしてベルギー両国とも、国王陛下、王妃陛下、大変温かいお招きをいただき、楽しく充実した日々を送ることができておりますことを大変ありがたく思っております。ゆく先々で、皆さんから温かく迎えていただいて、本当に心から感謝したいと思います。両国ともに王室の施設に宿泊をさせていただいたこともあって、非常にくつろいだ雰囲気の中で、それぞれの王族の方々と親しくお話をすることができて、より交流を深めることができた感じがいたします。これは雅子も同じような気持ちでおります」

■愛子さまが4歳のとき以来の…20年ぶり訪問に感慨

また、2006年、適応障害に苦しんでいた雅子さまをオランダのベアトリクス女王(当時)が気にかけ、ご一家を静養に招待した時の思い出に触れ、次のように述べられました。

「オランダのヘット・アウデ・ローにオランダの女王陛下の温かいお招きを受けて、滞在させていただいてからちょうど今年20年になりますけれども、オランダのアマリア王女殿下は2歳で、愛子はそのとき4歳、ベルギーのエリザベート王女殿下は愛子と同い年の4歳でいらっしゃって。20年のときを経て、本当、すっかり成長されて、立派になられていること、私達も大変嬉しく思いましたし、ある意味では私達の世代も、より交流が深められたのと合わせて、次の世代への橋渡しもできたのではないかと、そういう意味でも大変ありがたく思っております」

また、愛子さまが話題に出ることも多かったといいます。

「皆さんから『愛子はどうしてるか?』とお話をいただいて嬉しく思いましたし、『愛子にもよろしく』というようなことを皆さんおっしゃっていただきました。愛子も、オランダへ伺った時のこと、ヘット・アウデ・ローで皆さんとご一緒に過ごさせていただいた日々のことを覚えているようで、私もとても嬉しく思っております」

■上皇ご夫妻との深いつながりにも言及

「(オランダの)ベアトリクス女王は本当に私も小さいときから何回もお会いしているので、実は両親の部屋にもベアトリクス女王陛下の写真、それからボードワン国王陛下、王妃陛下の写真も飾ってありまして、『両王室の皆さんとの交流を私の両親が本当に大切にしていたんだな』ということを小さい頃から思っておりました」

ベルギー日程の後半に宿泊した、国王一家のお住まい「ラーケン宮」については。

「ベルギーではラーケンの王宮に宿泊させていただいておりますけれども、ここは私も以前に何回か泊めていただいたことがありまして。最初に伺ったときはまだボードワン国王陛下、ファビオラ王妃陛下がお元気でいらっしゃって、両陛下から大変温かく、ラーケンの王宮でおもてなしをいただいたことは、ラーケンの王宮の隅々にそのような思い出が残っているような感じがしまして、今回感慨深い滞在となっております」

■「両親の思い受け継ぎ」アムステルダムの長い拝礼

両陛下はオランダ訪問時、アムステルダムの戦没者記念碑に1分30秒以上にわたり黙とう。

日本軍はかつて、オランダ人ら外国人10万人以上を強制収容していて、昭和・平成の天皇訪問で大規模な反日デモが起きた中で、今回の動向が注目されていました。

供花の際の気持ちについて、同行記者から問われると、次のように述べられました。

「過去に日本とオランダの間にどのようなことがあったかといったこと、過去の歴史は決して忘れるべきではないと思います。『過去の歴史を直視して、そして過去の歴史から謙虚に学ぶ』という姿勢が私は非常に大切だと思いますし、そのようなことを行った上で、良い未来の良い両国関係が築けていくのではないかと思います」「慰霊碑の前に立ったときに、私達は本当に心を込めて亡くなった方々の慰霊の気持ちを表した次第です」

Q.2000年訪問時の上皇ご夫妻のお姿とも重なるように感じたのですが、“天皇としての気持ちを受け継ぐ”という面もあったのでしょうか?

「それはもちろんです。かつて上皇・上皇后両陛下はご訪問にあたって、ベアトリクス女王陛下からもいろいろなご理解をいただいて、上皇・上皇后両陛下ご一緒に将来に向けての、この融和について、いろいろよくお考えになって。そして色んな行動をされたんだと思います。その時のことは私も両親からいろいろ聞いておりますので、今回も、両親の思いを受け継ぐような形で、私も心を込めて拝礼をした次第であります」

両陛下は、現地時間25日に現地を出発し、帰国の途につかれる予定です。