自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件で、政治資金規正法違反の罪に問われている元参議院議員の大野泰正被告に対し、東京地裁はさきほど、罰金60万円を命じる判決を言い渡しました。一連の裏金事件で国会議員だった被告への判決は、初めてです。

元参議院議員の大野泰正被告(67)は、2018年からの5年間で所属していた自民党の旧安倍派からキックバックされたパーティー券収入、あわせて5100万円あまりを政治資金収支報告書に記載しなかった政治資金規正法違反の罪に問われています。

大野被告はこれまでの裁判で、「国民に政治不信を抱かせてしまったことは痛恨の極みであり、改めて深くお詫びする」と謝罪したうえで、「虚偽記載のことは一切知らなかった」と無罪を主張。

また、弁護側は「この裁判を通しても、旧安倍派からのお金については何も解明されないだろう。大野さんは当選回数の少ない、派閥の中でも若手の議員であり、派閥の中の意思決定などに全く関わっておらず、何も知らないからだ。大野さんは、この裏金事件に巻き込まれた被害者とすら言える」と指摘していました。

一方の検察側は「国民の政治不信を招いた悪質な犯行、国会議員の責任は重大」として、大野被告に罰金150万円を求刑していました。

きょうの判決で東京地裁は、2022年のおよそ1100万円分については「収支報告書に記載しなければならないことを認識していたのに、記載しないための具体的な方策をやりとりしていた」と指摘し、大野被告に罰金60万円、岩田被告に罰金20万円を命じました。

一方、2021年までの4年分については、「2人が意思連絡をしていなかった可能性が否定できない」として、無罪としました。

一連の裏金事件では、現職と元職の国会議員4人を含むあわせて12人が立件されましたが、国会議員を務めた人物の裁判が公開で開かれたのは、大野被告が初めてでした。

今後、政治資金規正法違反の罪で起訴されている元衆議院議員の池田佳隆被告(60)と、政策秘書だった柿沼和宏被告(48)の裁判が行われる予定です。