■中小企業の8割も賃上げ予定 肝心の賃上げ「率」は・・・

齋藤キャスター:
実際に給料、今後上がっていくのか。
まず大企業から見ていきます。
2023年度、賃上げの実施を予定しているという会社が、85.1%(東京商工リサーチ)
サントリーHD → 6%程度検討
日本生命 → 7%の方針(営業職)
ジャパネットHD → 2023年4月から2年間で平均年収10%アップ

日本人の約7割以上が働いているという中小企業ではどうでしょうか?
賃上げの実施を予定しているという会社が81.2%。
スーパー アキダイの秋葉社長に伺いますと「簡単に給料上げられる状況ではない」そうです。仕入れ値や電気代などの高騰で、収入が減っているということで、「“来月から給料を上げてあげるよ”と言いたいが、残念ながら賃上げできるだけの余裕が会社にはない」ということでした。

では、中小企業の賃上げ率、今後どうなっていくんでしょうか?
大和証券チーフエコノミスト 末廣徹 さんに伺いますと「中小企業は大企業に比べ、円安のデメリットを受けやすいので、なかなか賃上げの原資を確保できない。できても賃上げ率は平均1%ほどか」ということです。しかし、この1%だと、おそらく物価高に対応できません。
そこで「十分な賃上げを実施するためには、賃上げの原資を確保するため、新事業にチャレンジすることが必要」だと話しています。
ホランキャスター:
いいサイクルになっていないというのが問題ですよね。いい人たちに来てほしいから賃金を上げて、その分を補填するようにサービスやモノの値段を上げましょうというのではなく、原材料などが上がっているからサービスやモノの値段が上がりました。かといって余裕ができているわけではないから、賃金も上げられない。この負のスパイラルを、どうポジティブに転換していけるのか。社会的な構造や、国際的な要素もあるので、非常に時間もかかるし難しいんだろうな。でも、あきらめたくない。