首都直下地震の対策の方針などを示す「基本計画」が11年ぶりに変わりました。今後10年で想定される死者を半数以上減らすことを目指すとされていますが、カギは火災対策です。
これはJNNが行った火災実験の映像。高く燃え上がった炎の渦、「火災旋風」です。住宅街を模した装置で大規模な火災を起こしてみると、高温の炎で上昇気流が発生。周りの空気が巻き込まれ、いとも簡単に火災旋風が起きました。住宅街で発生すれば、移動しながら家々を焼き尽くすと言われています。
こうした火災旋風が起きると懸念されているのが首都直下地震です。最悪の場合、死者1万8000人、建物は40万棟が全壊・焼失する甚大な被害が想定されています。
政府はきょう、首都直下地震の対策方針などを示す「基本計画」の変更を閣議決定しました。新たな基本計画では、今後10年間で死者や建物被害を半数以上削減することを目標としています。
死因の3分の2を占めるとされる火災。特にリスクが高いとされるのが、木造住宅が密集している市街地です。
木密地域に住む人
「怖い。消防車も入ってこられない細い道なのでかなり怖い」
東京・墨田区の木密地域。区や町会は消火器のほか、雨水をためる樽やポンプを設置し、初期消火のための対策を進めています。
さらに、火災の発生自体を抑えるため、基本計画に掲げられたのが「感震ブレーカー」の設置です。「感震ブレーカー」は強い揺れに見舞われた場合、ブレーカーを落として建物内の電気を遮断し、電気火災を防ぐ効果があります。
木密地域に住む人に家を見せてもらうと。
木密地域に住む人
「(Q.感震ブレーカーは?)ついてないと言われた、建築会社に。感震ブレーカーという言葉自体、私も知らなかった」
新築ですが、感震ブレーカーは設置されていませんでした。
木密地域に住む人
「(感震ブレーカーが)あったら安心。耐震構造高くしているので、あった方がいい」
2024年の調査では、「感震ブレーカー」の設置率はわずか2割。これを基本計画では、2035年までにおおむね全ての建物に設置する目標を掲げています。
さらに、基本計画では「避難所が不足するおそれがある」として、全ての家庭が3日分以上の食料品や水を備蓄するなどの指標を掲げ、「在宅避難」が可能な環境を作るよう求めています。
先ほどのお宅でも在宅避難に備えて長期保存できる水や離乳食などの備蓄を進めていますが、改善点も。
木密地域に住む人
「まだ足りない。娘が今はもう離乳食ではないので、その辺も考えなくてはいけない」
政府は「首都直下地震を『自分ごと』として捉え、対策を進めてほしい」としています。
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