福島県浪江町の帰還困難区域、津島地区の住民が、国と東京電力を訴えている裁判で、原告側が、裁判所に和解案を提出しました。和解案では、国と東電に対し、津島地区を除染するための協議会を設けることなどを求めています。

原告側は10日、和解案について説明する会見を開きました。和解案では、▼住民と国、東電が参加する復興再生協議会を設置し、▼津島地区の放射線量を年間1ミリシーベルト以下にする目標などを求めています。

津島訴訟原告団・今野秀則団長「少なくとも年間1ミリシーベルトという目標は、これは譲れないし、それを実現するためには、住民の意向を踏まえない原状回復なんてあり得ないと思うので、住民の意見を聞く、あるいは協議する場という意味合いでの協議会的な、そういう話し合いの場はもちろん必要でしょうし、ということを考えれば、この提案している内容については少なくとも譲れない線ではないかというふうに私は考えています」

和解案の提出に先立って、5月に開かれた総会では、多くの原告から裁判の長期化を懸念する意見があったということです。一方で、地域の除染を求める声も根強く、原状回復を進めるために、和解案の提出に至りました。

津島訴訟原告団・今野秀則団長「先が見えない状況のまま避難先で生活を強いられ続けるというのは、本当に苦痛なんです。きちんと前を向いて、人生を築き上げていくという、そういう生活をしたいと。だけど、裁判という重荷を引きずりながらだとなかなかそこは難しいところがあるんですね。だからそういう意味合いで多くの原告はできるだけ早く解決したいという、そういう気持ち」

和解案は8日、仙台高裁に提出されました。裁判所側からの和解案はまだ示されておらず、和解に至らなかった場合は、10月16日に判決が言い渡されます。