南米ペルーの大統領選の決選投票が7日に行われます。現地で中国が急接近する中、警戒を強めているのがアメリカです。米中覇権争いの現場を取材しました。
ラテンのリズムで会場を盛り上げるダンサーたち、そこに登場したのが…
報告
「ステージにケイコ氏が姿を現しました。支持者たちが手を振って歓迎しています」
ステップを刻みながら支持者に応える右派候補のケイコ・フジモリ氏。父親は、おととし死去したペルー初の日系人大統領、アルベルト・フジモリ元大統領です。日本大使公邸人質事件を解決したことで知られますが、強権的な政治手法には国民の根強いアレルギーがあり、娘のケイコ氏は過去3度の大統領選で敗北しています。
ケイコ・フジモリ氏
「国民は子供たちや若者の未来を守り、高齢者を守る政府を望んでいます。それこそが、ケイコ・フジモリの目指すところです」
支持者
「私たちの国を救えるのは彼女だけです」
主な争点は治安対策などですが、その裏で米中が巨大インフラをめぐって衝突しています。
首都リマ近郊におととし開港したチャンカイ港。南米随一の規模を誇り、アジア向け輸出のハブとなることが期待され、周辺では宅地開発が進むなど地域経済の活性化につながっています。
報告
「コンテナには中国・チャイナと書いてあります」
この巨大な港を管理・運営しているのが、中国国有の海運大手コスコです。港開発のプロジェクトに13億ドルを投じており、議会も港の独占運営権を認めていて、地元からは「生活が豊かになる」と歓迎の声が聞かれます。
地元農家
「将来的には子どもや孫など、若い世代のチャンスが増えるはずです。投資をもたらしている中国には感謝しています」
一方、こうした状況に神経をとがらせ、中国による港の軍事利用を懸念しているのがアメリカです。
今年2月には、「チープなチャイナマネーで主権が失われた」と批判。中国は「露骨なデマだ」と反発しています。
ペルーはアメリカから戦闘機を購入するなど、「経済は中国、安全保障はアメリカ」とバランスをとってきました。
ただ、バランス外交の継続を見込むケイコ氏に対し、左派のサンチェス氏は、中国などが主導するBRICSへの加盟をほのめかしていて、専門家は、ペルーが中国にさらに傾倒していけば、アメリカが黙っていないと話します。
パシフィコ大学 経済学部 ホルヘ・ゴンザレス名誉教授
「もし中国にさらに接近するようであれば、トランプ政権はこれまでの行動パターンから見て制裁に踏み切るだろう」
直近の世論調査では、わずかながらサンチェス氏がケイコ氏を上回っていて、勝敗の行方が注目されます。
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