ウクライナの要衝・マリウポリをめぐり、ロシア国防省がウクライナの部隊に対して、改めて日本時間のきょう今夜8時以降に投降するよう要求しました。一方で、市民を避難させる「人道回廊」の設置の動きも出ています。
19日に撮影されたマリウポリのアゾフスタリ製鉄所。広さはおよそ11平方キロメートル、東京ドーム235個分で、ウクライナ側の部隊の拠点となっています。地下施設には、市民ら1000人以上が避難しているとされています。
ポドリャク大統領府長官顧問は19日、SNSで、ロシア軍がこの製鉄所で地下施設に攻撃が可能な「地下貫通弾を使っている」と主張。ウクライナの軍事組織「アゾフ連隊」の副隊長はラジオ番組で、「製鉄所が襲撃され、ほぼ完全に破壊された。多くの人々ががれきの下敷きになっている」と話しました。
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「マリウポリは何の変化もなく、依然として厳しい状況だ」
一方、ロシア国防省は19日、ウクライナ軍の部隊などに「武器を捨てたものは命を保証する」と投降を呼びかけました。しかし、投降に応じたものはいないとして、改めて、日本時間の今夜8時以降に投降するよう要求しました。
こうした中、ウクライナの副首相は20日、SNSで、マリウポリから市民を避難させる人道回廊を設置することで合意したと明らかにしました。人道回廊は、西にある都市「ザポリージャ」までで日本時間の今夜8時から女性や子ども、高齢者に適用されるとしています。
ロイター通信によりますと、マリウポリの市長はこれは予備的な合意に過ぎず、成立すれば90台のバスで6000人の市民が避難できるだろうと話したということです。
そのマリウポリについて、アメリカでは。
米国防総省 カービー報道官
「マリウポリは陥落すると見る人もいるが、我々はそうは見ていません」
アメリカ国防総省のカービー報道官は19日、マリウポリではウクライナ側の応戦が続いていて、ロシア軍は市を陥落させていないとの分析を改めて示しました。また、国防総省の高官は、ロシア軍の現在の戦闘能力について。
米国防総省高官
「侵攻開始時点のおよそ75%だ」
ロシア軍の戦闘能力が低下していると明らかにしています。
そして、こちらはウクライナ第2の都市、北東部ハルキウ。19日、ミサイル攻撃があり、ロイター通信によりますと、少なくとも4人が死亡、16人がけがをしました。
住民
「砲撃が始まり、みんな逃げた。戻って来たら、年配の男性が亡くなっていた」
欧米の主要国や日本などは19日、ウクライナ情勢についてオンライン首脳会合を開催。会合の後、アメリカのバイデン大統領は、追加の砲撃兵器をウクライナに提供する意向を表明。
ロイター通信によりますと、イギリスのジョンソン首相やカナダのトルドー首相も砲撃兵器の支援を行う考えを示したということです。
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