和食に使われるイメージのある「出汁」の用途が広がり、クッキーやバスクチーズケーキ、羊羹などの“出汁入りスイーツ”が続々登場しています。

「野菜出汁」が入ったクッキー

福岡の和食レストラン発祥の出汁・調味料ブランド『久原本家 茅乃舎』から3月に発売された「茅乃舎 里山クッキー」(16枚入・2268円)

生七味・抹茶・黒胡麻、そして「野菜だし」の4種類が入っています。

THE TIME,マーケティング部 香月ハル部員:
「野菜だし、私の知っているクッキーの味じゃない。普通のクッキーより甘さは控えめで塩味がある。野菜だしの野菜チップの粒々が、一つずつうまみが強い」

それにしても、なぜ出汁の入ったクッキーを?

『茅乃舎 東京ミッドタウン店』店長・長岡純子さん:
「共働きの家庭が増え、料理に手間や時間がかけにくい。“手軽に身近にお出汁を知ってもらうきっかけになれば”とクッキーを開発した」

他にも大手出汁・調味料メーカーでは、出汁×スイーツのレシピを掲載。出汁を使ったアイスクリームやチョコクランチなどが紹介されています。

「鰹出汁×小豆」“新感覚”羊羹

創業300年以上の老舗鰹節専門店『にんべん』は、“鰹出汁”が練り込まれた「ひとくち煉羊羹 鰹だし」(237円)を販売。

香月部員:
「口に入れた瞬間が一番香る。通常の羊羹よりも小豆の味が引き立っていて美味しい」

鰹出汁を練り込むことで、小豆羊羹に上品な旨みをプラス。甘すぎず、新しい味わいの和菓子になっています。

経営企画部 広報宣伝グループ・小林優奈さん:
「日本の郷土料理で、“出汁と小豆”を使ったものがある。なので、どこか“日本人がほっとする味わい”なのでは」

「チーズケーキ」にも出汁

自宅で楽しめる、“お取り寄せ出汁スイーツ”もあります。

北海道・函館にある『そばと酒 柏木町三貞』が販売するのは、出汁を使ったバスクチーズケーキ「そば屋のチーズケーキ だしバスク」(1ホール・3500円)※店頭と通販サイトBASE・minneで販売中

香月部員:
「焼き上がった香ばしい香りと、プラスして出汁の香りも一気に一緒に。甘いスイーツというより、しっかりと出汁のうまみのあるチーズケーキ。美味しい!」

「函館真昆布」をベースに、しいたけ・貝柱・さば節など7種類の原料をブレンドした出汁を加えたオリジナルスイーツです。

代表・池田幸久さん:
“チーズのうまみと出汁の掛け合わせ”で、より豊かな味になるのではと出汁バスクにたどり着いた」

お酒に合う“出汁”バームクーヘン

バームクーヘンも“出汁入り”です。

静岡・藤枝市にあるバームクーヘン専門店『Baum薫〜ばあむくん〜』が開発したのは、静岡の特産品である鰹を贅沢に使用した「ぶしばあむ」(1296円)※店頭・公式通販サイトで販売中

鰹節出汁と醤油の塩味から、“お酒にも合う”新感覚スイーツです。

香月部員:
「日本酒と合う!卵のコクを出汁がエッジ効かせて、おつまみとしても楽しめる」

鰹&昆布出汁の「食パン」

出汁との掛け合わせは、スイーツだけにとどまりません。

東京・港区にある『こめいちベーカリー』の名物「出汁米粉食パン」(850円)は、高級な「白口浜昆布」と鰹節でとった出汁を、“水の代わり”に加えて作ります。

香月部員:
「鰹節や昆布の香りがする。どんどんもちもち感が増して、“うまみがどんどん濃くなっていく”

代表・根深太一さん:
「米と出汁は相性が良いと知っていたので、“米粉のパンでも相性が良い”と思って出汁を使った」

店の一番人気は、「出汁食パン」で「だし巻き卵」を挟んだ“出汁尽くし”のサンドイッチ(530円)

香月部員:
「だし巻き卵が味濃いめに作られていて、出汁の食パンと合わさっていい感じに一体感がある」

あご出汁を抽出した「ジントニック」

“出汁入りのカクテル”が飲めるのは、『出汁×BAR 飛鳥』(東京・渋谷)

あご出汁を抽出した「飛魚のジントニック」(1200円)をはじめ、魚以外にもえのきの出汁を使った「キノコウォッカとビーフコンソメのスープカクテル」(1400円)などが楽しめます。

香月部員:
「お、美味しい。思った以上に飛魚の出汁がくる。うまみで統一されているので、ちゃんと味がまとまっている」

さらに、目の前でドリップした“鰹出汁をチェイサーに”のむことができるのも、出汁BARならではです。

バーテンダー・松尾飛鳥さん:
「魚の香草焼きとかあるけど、ジンもハーブ系のお酒なのでハーブとも相性がいい。改めて出汁の美味しさを再認識してもらえたら」

スイーツ系からお酒まで。出汁の楽しみ方はまだまだ広がりそうです。

(THE TIME,2026年5月22日放送より)