テレビ局には番組を観た視聴者から様々な声が寄せられる。TBSテレビの「視聴者センター」(カスタマーサクセス室所属)は、こうした声を集約し番組制作の現場にフィードバックさせるのが仕事だ。担当者が寄せられた“声”の一端を紹介する。

今回は、TBSが取り組んでいる「ユニバーサルデザイン」への反響についてお伝えします。 

この取り組みは、視聴者からの「配色が見づらい」「文字が読みにくい」といったご意見・ご要望に応えようと始まったもので、放送では、「誰にでも見やすい文字の使用」や「色覚の多様性に配慮した配色」といった形で取り入れてきました。

昨年は、「Nスタ」がリニューアルした際にユニバーサルデザインを取り入れたことへのご意見を取り上げましたが、今年に入って昼ニュースの枠などで新たな対応を実施しました。赤と緑、ピンクとグレーなど特定の組み合わせが見分けづらいと感じる、色覚に特性を持つ方、加齢や病気による目の変化で文字が読みにくくなる方にも情報が伝わりやすいように仕様を見直しました。

具体的には、緊急時の速報、ニュース項目の冒頭タイトル、画面右上の見出しや天気画面などに、色覚の多様性に配慮した配色を採用しました。また画面の下半分に表示する文字の大きさについては、通常視力の方も含めて「みんなが」読みやすいサイズである、従来の1.3倍を目安にするなどの工夫をしました。

こうした変更に対して、早速、取り組みを評価しつつ、さらなる改善を求める貴重な声がいくつも届きました。

「ユニバーサルデザインを取り入れたテロップは、文字が大きくなり認識しやすくなりました。さらに改善してほしい点があります。一部のテロップでは文字が大きくなったことで横幅が狭く表示されている箇所があり、かえって読みづらさを感じることがあります。太さは変えずに使っていただけたらと思います」(30代男性)

もう一件、別の方からも色の配置について要望が届きました。

「障害者でも見やすいユニバーサルデザインの表記に変更されたと思います。ただ、私は濃淡でしか認識できません。色がくっきりとわかるようにしてほしいです」(30代男性)

変更に気づいて要望を送ってくださる方がいることは、こうした取り組みを進めている現場にとって、「届いている」という大きな手応えとなり、励みになります。

放送以外にも様々な取り組みがあります。例えば『バナナマンのせっかくグルメ!!』の公式HPやSNSでは、飲食店の紹介に「アクセシビリティ情報」を併記していますが、こちらにも応援の声をいただきました。

「公式HPやSNS内で、飲食店情報とあわせて車椅子で来店できるかどうかを掲載してくれるテレビ局はなかなかないので、すばらしいと思います。これからも続けてください」(40代男性)

番組を見て興味を持った方が、実際にその情報を活用する段階でも障壁を感じることのないよう、こうした多角的なユニバーサルデザインの取り組みを拡大できればと考えています。

その際、皆様からの声にしっかり耳を傾けていきたいと考えていますので、今後もお気づきの点など、ご意見をいただけたら幸いです。

〈執筆者略歴〉
浜崎 由佳(はまざき・ゆか)
1995年TBS 入社。
ラジオ局、報道局、事業局などを経て、編成考査局。現在カスタマーサクセス室長。

【調査情報デジタル】
1958年創刊のTBSの情報誌「調査情報」を引き継いだデジタル版のWebマガジン(TBSメディア総研発行)。テレビ、メディア等に関する多彩な論考と情報を掲載。原則、毎週土曜日午前中に2本程度の記事を公開・配信している。