磐越道のバス事故は、13日で発生から1週間となりました。
事故はなぜ起きたのか…背景に何があったのか…この1週間の動きをまとめました。

【吾妻記者】
「磐越自動車道の事故現場です。マイクロバスを含めて複数台がからむ事故が起きたとみられています。トンネルを出て緩やかな下り坂となっていて多数のけが人が出ています」

事故は6日の午前7時半すぎに発生しました。
マイクロバスに乗っていたのは、新潟市の北越高校のソフトテニス部員20人。
富岡町へ遠征に向かう途中でした。

【近所の人】
「8時10分前くらいに外に出たら、トラックの5メートルくらい前に人工呼吸(心肺蘇生)していた」

現場で対応した消防士は通報の内容について…

【会津若松地方広域消防本部・青柳誠消防司令長】
「1人が車外に放出され、亡くなっていると思いますという通報内容です」

この事故で、バスの最後部に座っていた3年生の稲垣尋斗さんが死亡しました。
稲垣さんは、中央分離帯を越えて反対車線まで投げ出されていました。
バスに突き刺さったガードレールに押し出され、車外に投げ出されたとみられています。

【青柳誠消防司令長】
「待避所に現場本部を設置し応急救護所を設置しました。そこに医師とともに負傷者のトリアージ(をした)」

巻き込まれた後続車を含む20人がけがをして、このうち5人が骨折などの重傷を負いました。

事故の翌日、警察は、バスを運転していた若山哲夫容疑者を過失運転致死傷の疑いで逮捕。
現場にブレーキ痕はなく、バスはスピードを落とさずにガードレールに突っ込んだと見られています。

事故の直前、バスに乗っていた生徒の1人は「死ぬかも」という趣旨のメッセージを動画とともに保護者に送っていたこともわかりました。
何があったのか。
逮捕の直前、若山容疑者は…

【若山容疑者】
「高速の左側を走っていたカーブが緩かったのと、私自身のスピードに対する見極めが甘かったのでああいうことになりまして、高速の端っこに置いてある水を入れておくタンクみたいなやつに、3つあったんですけれど接触して事故を起こした」

「居眠りをしていたとか?」
「それは一切ありません」

「スピードの出しすぎだったのか?」
「いや90キロから100キロくらいでは走っていた」

若山容疑者は去年3月までの3年間、胎内市の臨時職員としてマイクロバスを運転していました。
しかし退職してからの1年間は、バスをほぼ運転していなかったということです。

若山容疑者を知る人は…

【若山容疑者を知る人】
「前よりだんだん元気がなくなってきたみたいで、歩くのもヨチヨチやっと歩いてるような感じだったので、ああいう状態で車の運転なんか私が見たら絶対に頼まないような」

警察は、若山容疑者の運転が不安定だった可能性もあるとみて、当時の状況を調べています。

【BSN・鬼丸ゆりか記者】
「午前9時すぎです。現在、五泉市のバス事業者で家宅捜索が行われています」

事故の2日後、新潟県五泉市の蒲原鉄道に家宅捜索が入りました。

若山容疑者が運転するレンタカーを手配したのは、蒲原鉄道の営業担当者。

バスが手配された経緯をめぐっては、蒲原鉄道側は「高校からレンタカーと運転手の手配を頼まれた」とする一方で…

【北越高校・灰野正宏校長】
「事実ではございません。私どもとしては『レンタカーにしてください』とお願いをしたりそれから『運転手がいないので出してください』というお願いはしていません。」

高校側はバス会社の主張を真っ向から否定。主張が食い違っています。
さらに高校側は事故の後、現場に現金入りの封筒があったと明らかにしました。

【北越高校・灰野正宏校長】
「3万3000円です。(封筒には)手当、高速、ガソリンと(書いてあった)」

一方、国土交通省によりますと、北越高校名義で蒲原鉄道の営業担当者を運転手としたレンタカー契約が去年5月からおよそ10件ありました。
現金入りの封筒は警察に提出されていて、警察は「白バス行為」にあたるかどうかも含めて、捜査を進めています。