誰が支える?部活動のホンネ 「月に約20万円」「遠征も合宿もなし」街の声は
小川彩佳キャスター:
今回の事故を巡っては、未だ学校側と業者側の主張が食い違ったままです。
安全管理の不備にとどまらず、部活動を支える構造上の問題が浮かび上がってきているようにも感じます。

小説家・真山仁さん:
明らかに費用の問題ですよね。部活の費用が潤沢にあれば、貸切バスを借りてプロの運転手さんにお願いすることができますが、それができない。なので、グレーゾーンがでてくるのだと思います。
こういうときに思うのは、困ったときに「実は困っているんです」と言う文化がないですよね。「どうしましょうか」と相談したときに、OBが支援したり地元の人でルールを作ったりできればいいのですが、学校や顧問の先生が抱えてしまう。ここが問題で結果的に悲惨なことが起きてしまうのではないかと思います。

藤森祥平キャスター:
学校側の視点で言うと、このようなデータがあります。
▼部活動費(公立高校)
・49,499円/年
・4,124円/月
(クラブ活動・運動会などの費用含む)文科省「子供の学習費調査」より
▼交通費・遠征費(ソフトテニス部・1年間)
・30,000円~120,000円
「ニッセンライフ」より
部活動の遠征費についてどう思うか、街の人に聞いてみました。

子どもはサッカークラブ 中1の親
「結構県外遠征が多い。この子が行くお金だけで(年間)20万…30万はいってないかな。経験かな。色んな経験をさせてもらっているなと思う。せっかく入った強いところで一生懸命頑張ってほしい」
こちらの母親は最近、保護者同士では合宿代について話すことが増えたといいます。

子どもはサッカークラブ 小6の親
「月に2回も合宿行くと、どうしようかという話題にはかなり(なる)。どうやって工面するかという悩む声は多い。合宿から帰ってきた時の子どもの成長やチームの力はそれに相当する物があるので、どうにか補填するような感じ」
また、遠征では保護者による車での送迎も少なくありません。
子どもはバレーボール部 高3の親
「親がボランティアで何人か近くの子を一緒に車で連れて行く。他人の子どもを乗せているので、やっぱり事故に遭ったらどうしようというのがあるので、(高速で)3車線あれば一番左の80キロで一番端っこを通るとか」
一方で、遠征はないという部活も…

子どもは卓球部 高2の親
「遠征はないです。合宿も一回もないです。顧問の先生が言うには道具費とか、卓球は定期的なメンテナンスが必要でそれにあててほしいと。部費も集めてない。卓球ボールを買うときだけ集める」

藤森キャスター:
現場それぞれがチームの実情に合わせながら取り組めていたりいなかったり、様々ですね。

真山仁さん:
部活に対する親御さん・顧問の考え方も違えば、おそらく学年でも「この代はOKだけど、この代はダメ」といった判断の違いもあると思います。
そうなると、事故が起きるたびに「規制しましょう」となりがちですが、結果、それで犠牲になるのは子どもたちです。
先ほども言ったように、困ってるということをオープンにして「どうすればいいのか」を考えること自体が、実はすごく良い社会勉強になります。
自分たちがやりたいことに対して「ここは我慢する」「ここは我慢したくないので、お金を集める」等を話し合い、募金するのか、OBの人にお願いするのか、地域の人に頼むのか。あるいは運転が得意な親御さんに自分たちでお願いしにいくのか。
そういうことをみんなで話し合いながら結論を出していくやり方をしないと、結局は規制の網を抜けてまた遠征に行き、また事故が起きるということの繰り返しになってしまう気がします。
自分たちの楽しいことや、スポーツを続けたいのであれば、ある意味では全部自分たちで責任を持って考えるということ。それは、子どもたちの将来にもプラスになるはずですし、そういう考え方ができたら良いと思います。
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<プロフィール>
真山仁さん
小説家
防衛費倍増で揺れる政権を描いた「アラート」
最新作は「ウイルス」














