真面目な経営者を阻む「資本金3000万円の“壁”」 一律の厳格化に疑問の声も

一方で、厳格化には懸念の声も。

千葉県市川市のインド・ネパールカレー店では…

「エベレスト8848」オーナー ゴパルさん
「私は保険を払って、税金を払って日本で長い間住んでいますが、(資本金)3000万円のことは、それはちょっと厳しいかなと」

そう不安を口にするのはネパール出身のオーナー・ゴパルさん(50)。

19年前に料理人として来日し、3年間の修行を経て「経営・管理」ビザを取得。今は、千葉県内で2つのカレー店を経営しています。

「エベレスト8848」オーナー ゴパルさん
「ネパール・インドカレーを食べて、日本人のお客さんが『美味しいです』というのは嬉しい。もっと頑張りたいという感じになる」

やりがいは、故郷の味を知ってもらうこと。料理の美味しさや、ゴパルさん自身の気さくな人柄に惹かれ、常連客も。

月1回通うお客さん
「フレンドリーに接してくれるから喋りやすいし、めちゃくちゃ広いわけじゃないから落ちついて食べられる空間」

――ずっと続いてほしい?
「もちろんです」

しかし、今の資本金は500万円。既に経営・管理の在留資格を持っている人には、3年の猶予期間が設けられていますが、「3000万円」は高い壁です。

「エベレスト8848」オーナー ゴパルさん
「(有効期限まで)もうそろそろです。3000万円を会社で用意しないと、日本からネパールに帰らないといけない。これは大きな心配です」

客からも心配の声が…

お客さん
「大変だなという印象しかない。3000万円稼ぐとなると、日本人でもなかなか難しい」
「私は外国好きなんですが、なかなか旅行に行く機会がなくて、(この店は)少し外国に行った気分にもなれるので、そういうところがなくなったり、真面目にやっている人が帰ってしまうのは悲しい」

不安を抱えるのは、ゴパルさんだけではありません。

行政書士のもとには相談が相次いでいるといいます。

行政書士
「すごく心配している方がいて、絵の販売なので、そんなにたくさん売れるわけじゃない。真面目にやっている方なので、そういう人まで対象にして3000万円というのは酷」

20年にわたって、外国人の在留資格に関する手続きに携わってきた築山祐子行政書士は…

築山祐子 行政書士
「大半の外国の経営者は、もちろん真面目な方が多くて、一部の方のために真面目な方たちが一律に大変な思いになっている。行政書士として現場にいる私たちとしては、もうちょっと中身にフォーカスした一律ではない基準を政策的に認めていただけたらみんなが幸せ」