5月は新茶の季節。
山陰各地でも緑茶の収穫が始まりましたが、気になるのは、今年のお茶の価格や供給の見通し。
去年は、世界的な抹茶ブームによる需要の急拡大で、価格の高騰や供給不足に陥る"抹茶騒動"が起きましたが、今年はさらに騒動が広がる気配を見せています。

今月2日。立春から数えて88日目の八十八夜。出雲市の茶園では、風物詩の初茶摘みが行われました。

今年の緑茶の生育状況は…

桃翠園 岡祐太 取締役社長
「(4月に)非常に暖かくなって日中たくさんの雨が降ってきてくれたおかげで、(茶葉が)非常に順調にすくすく伸びている、と判断している」

緑茶を乾燥させて石臼で挽き、粉にしたものが、抹茶になります。
抹茶といえば去年…

「ここまで急激に(値上がり)というのはちょっと初めての経験」

去年、日本中で起きたいわゆる『抹茶騒動』。
抹茶が価格高騰と供給不足に陥り、取材当時、このスーパーでは、前の月から2倍近く値上がりした商品もあったほど。

この原因となったのが、抹茶の輸出の急激な増加です。
抹茶を中心とする「粉末状緑茶」の輸出量は、おととしから去年にかけて急増し、なんと!前の年の170%まで増えました。
点てて飲むだけでなく抹茶ラテやスイーツとして、アメリカやヨーロッパ、東南アジア、中東などでも抹茶人気に火が付きました。

この世界的な抹茶ブームは、今年も続くのか?
国内での販売をはじめ、30か国以上に抹茶の輸出をおこなっている出雲市の老舗茶舗「桃翠園」の岡社長に聞くと…

桃翠園 岡祐太 取締役社長
「去年よりも今年の方が(需要が)大きくなるっていうのは、話としては入ってはきているところ。だいたい大体去年に比べて今年の仕入れ値は、1.5倍ぐらいになるんじゃないかなと思ってます。昨年の段階で仕入れ値が、おととしの2倍になっているので」

どうやら今年も抹茶需要のさらなる拡大や価格の上昇は続く見通しのようです。

そんななか、桃翠園の抹茶は、コンビニのスイーツや、モスバーガーの抹茶シェイクに使われるなど、国内の需要もひっきりなし。
今後、品質を維持管理していくことが大変になるとのこと。

そして、山陰の消費者の手元に、抹茶は届くのでしょうか?出雲の茶舗としての思いは…

桃翠園 岡祐太 取締役社長
「昔からやってらっしゃるお茶屋さんとも話をよくするんですけど、これまで支えてくださった消費者の方というのは、それぞれの地元にいらっしゃったりとか、既存のお客様をきちっと守っていく」

増え続ける需要のなか、地域・国内・国外と、供給バランスをどう取っていくのか。今年も抹茶を取り巻く環境は厳しさを増しそうです。