子どもと接する仕事に就く人に性犯罪歴を確認する「日本版DBS」が今年12月に導入される中、こども家庭庁は、医療機関での性被害に関する実態調査を初めて行い、きょう結果を公表しました。
「日本版DBS」は、学校や保育所に対して、子どもと接する仕事に就く人の性犯罪歴の確認を義務付ける制度で、今年12月から始まります。
この制度で医療機関は性犯罪歴の確認の対象となっていませんが、医療機関でも患者が性被害を受ける事例が報告されていることから、こども家庭庁は去年11月から今年2月にかけて、医療機関での性被害についての実態調査を初めて行い、きょう結果を公表しました。
全国5000の医療機関を対象に行ったアンケート調査(有効回答数1113件)では、「過去に医療従事者と患者の間で性的トラブルがあった」と回答した医療機関の割合は15.5%にのぼり、調査や聴き取りの結果、このうちおよそ3割で医療従事者による性的な被害につながる行為が確認されたということです。
被害が発生した場所は「入院病室」が最も多く、心療内科・精神科や内科での被害が多くを占めています。心療内科・精神科での被害が多くを占めたことについて有識者の研究会では、「患者の大切な心身の情報を2人きりでなければ聞くことができず、第三者の同席を必ずしも求めることができない難しい領域」「患者との距離が適切に保たれず、トラブルを起こしてしまうことがありうる」などの意見が出たということです。
また、被害を受けた患者の年代は19歳~30代が半数以上を占めていて、「未成年の患者は非常に少なかった」としています。
こども家庭庁の担当者は「1件であっても子どもの被害が起きていることは深刻に受け止め、対策を考えていく」と話しています。
「日本版DBS」を規定した「こども性暴力防止法」の付帯決議には、性犯罪歴の確認の対象に医療機関を加えることについても検討すると明記されていて、制度が始まった後に、こども家庭庁などが検討を行うことになっています。
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