父として、子として――変化していく家族観も役に投影

ドラマ『時すでにおスシ!?』より

近年は父親役など、家族を軸とした役柄を演じる機会も増えている佐野さん。2025年度後期NHK連続テレビ小説『ばけばけ』では、娘のことで翻弄される父親を演じるなど、人生の機微に寄り添う役どころが続く。現在出演するドラマ『時すでにおスシ!?』も、“家族”をテーマの一つとしている作品だ。

そうした中で感じるのは、役と自身の人生が重なり合う瞬間だ。娘が結婚して家を出たばかりという現実の出来事もあり、「子どもが出ていく寂しさと、手が離れてよかったという気持ちが混ざるんですよね」と語る。また、近年母親を亡くした経験から、「息子として母親を思う気持ちも蘇る」と話す。

父として、そして子として――自身が実際に経験したさまざまな立場からの感情も交錯することで、演じる家族像にも自然と奥行きが生まれていく。