新潟県柏崎市の桜井雅浩市長は5日午前に開かれた今年最初の定例会見で、2023年を『脱炭素元年』と位置づけて水素事業や太陽光発電など含むクリーンなエネルギーを推し進める一年にすると力を込めるとともに、柏崎刈羽原発について「再稼働の意義はある」との立場を改めて示しました。

【柏崎市 桜井雅浩市長】
「一言で申し上げるならば『脱炭素元年』。その中では、原子力発電所の再稼働という時期が来るであろうと思っています」

柏崎刈羽原発の6・7号機をめぐっては、政府が今年“夏以降の再稼働”を目指し、地元の理解を得るために「前面に立つ」としており、国・県・立地地域の動きが注目される一年となりそうです。

そうした中で桜井市長が触れたのが、2022年12月の大雪で発生した車の立ち往生です。

柏崎市の国道8号で発生した断続的な渋滞は22kmに及び、38時間もの間、通行止めになりました。このときは、高速道路も通行止めとなっています。
【柏崎市 桜井雅浩市長】
「起こってはならないけども、もし原子力災害が起きた場合、最悪のケースは“冬期間、積雪時、夜間”。事故が起こったときにどうやって住民が避難をするのか。これに対する抜本的な対策を、国には『事業として進めます』と言ってもらわないと困る」

桜井市長は、有事の際に住民が避難できる経路を確保することが急務だとして、「国には速やかに対策を取ってほしい」と強調しました。
