イラン情勢の影響で、ディーゼル列車の運行に欠かせないエンジンオイルの残量が危機的な状況となっていた第三セクター鉄道の「天竜浜名湖鉄道」(本社・浜松市天竜区)に4月24日、エンジンオイル入りドラム缶5本が届いたことが同社への取材で分かりました。また、同社を支援する動きも広がり、当面、通常通りの運行が可能になったということです。

天竜浜名湖鉄道によりますと、24日、取引業者から「エンジンオイルが届いた」と連絡が入り、エンジンオイル200リットル入りのドラム缶5本が同社に届いたということです。このオイルは当初、3月中旬に予約をしていたものですが、入手の見通しが立たず、一度はキャンセルになっていました。その後、業者が奔走し、なんとか確保したということです。

エンジンオイルは、車両のディーゼルエンジンを維持するうえで不可欠なもので、同社では、これまで45日に1回のペースで交換していましたが、イラン情勢の影響で、入手困難になったことからその期間を90日に延長していました。しかし、23日時点で、残り1両分まで減り、このままでは、5月中旬にも運行できない車両が出始めることから、減便も検討していました。

同社によりますと、1両当たり1回の交換量は50リットルで、今回入手できたオイルは20回分に相当するということです。また、同社の窮状を報道で知ったという九州地方の企業から支援の申し出があり、さらに2本確保できる見通しだということです。これにより、同社では当面、減便などせず、通常ダイヤでの運行を続けていくとしています。ただ、次回以降については、入手できるか見通しは立っておらず、同社では交換間隔は引き続き90日とするということです。

天竜浜名湖鉄道の松井宜正社長はSBSの取材に対し、「皆さんも大変な中、本当にありがたい。支援の話もいただき、あらためて『日本っていい国だ』と感じた。当面はひと安心だが、今後の情勢を見ながら大切に使っていきたい」と話しました。