がんにかかっているリスクをバイオAI技術で評価する検査費用の一部について、島根県美郷町は、公費で補助する制度を導入しました。がんの早期発見・早期治療につながるものと期待されます。

島根県美郷町 嘉戸隆町長「この検査はノーベル賞受賞につながった画期的な技術を応用され、信頼性の高い検査で・・・」

美郷町が検査費用の一部を補助するのは、「マイシグナル・スキャン」という検査キットです。

開発したのは、名古屋大学発のベンチャー企業「Craif」社で、がん細胞が放出するマイクロRNAという分子を、採取した尿からバイオAI技術で評価し、すい臓がんや肺がんなど、10種類のがんリスクについて、それぞれ判定します。

検査キットの提供だけでなく、がんリスクが高いと判定された場合、専門の医療機関での追加検査もサポートするということです。

Craif株式会社 CTO 市川裕樹さん「早期のがんに限って言うと、既存の血液検査よりも優位、高い結果だと。」「我々の検査だと(従来の血液検査の40%弱に比べ)93%の感度で見つけることができた。」

日本では、2人に1人ががんにかかるとされる一方、美郷町は、がん検診の受診率が全国平均を下回っている状況です。

また、専門の医療機関との交通アクセスも限られることなどから、町では、尿の採取だけという手軽さでがんリスクを評価するこの検査の導入によって、がんの早期発見・早期治療につながるものと期待を寄せています。

美郷町 嘉戸隆町長「こうした手軽な検査をきっかけにして、町民の皆さんが自らの健康に関心を持ち、特定検診やがん検診の受診習慣へとつなげていくことに(意義が)ある」

この検査で、費用の一部を自治体が補助するのは、全国で初めてで、通常7万円近くかかる費用は、自己負担が1万5千円から2万円程度になるということです。

検査は、町内2か所の診療所で尿を採取し、対象となるのは、今年度の特定健診を受診する40歳から74歳の町民の中から最大100人としています。