■第99回東京箱根間往復大学駅伝競走・往路(2日 東京・大手町~神奈川・芦ノ湖 107.5キロ)

21チームが参加した第99回箱根駅伝の往路が2日に行われ、駒澤大が19年ぶり4度目の往路優勝を果たした。タイムは5時間23分10秒。中央大が1位と30秒差で2位、連覇を狙う青山学院大は2分3秒差の3位で明日の復路に挑む。

駒澤大は1区の円健介(4年)が区間2位の快走をみせると、2区でエース田澤廉(4年)が激しい首位争いを繰り広げトップと3秒差でタスキをつないだ。3区の篠原倖太朗(2年)が区間2位、4区の鈴木芽吹(3年)は区間3位の走りで2位・青学大と1秒差のトップでタスキリレー。5区を任された1年生の山川拓馬は、2位の中央大・阿部陽樹(2年)の猛追を振り切り19年ぶりの往路フィニッシュテープを切った。

今季、駒澤大は10月の出雲駅伝、11月の全日本大学駅伝の2冠を達成しており、史上5校目となる「学生三大駅伝3冠」に向け好スタートを切った。

※写真:4区でトップに立った駒澤大・鈴木芽吹選手(写真は前回大会)

◆前半は中央大が2区・3区で区間賞
気温5度とコンディションには恵まれた箱根駅伝の往路、1区(21.3キロ)はスタートから関東学生連合の新田颯(育英大・4年)が飛び出し、5キロ付近で2位集団とは300m以上の差を付けた。出雲駅伝、全日本大学駅伝と2冠を獲得している駒澤大、去年の総合優勝の青山学院大も飛び出したが、関東学生連合を追いかけず20チームの2位集団でレースを展開した。1区残り2キロ付近で2位集団の明治大の富田峻平(4年)がスパートを仕掛け残り1キロでトップの関東学生連合を捉え首位に。大学駅伝3冠を狙う駒澤大が2位でエース・田澤廉(4年)にタスキリレーを行った。

エース区間の2区(23.1キロ)に入ると3位の中央大・吉居大和(3年)が駒澤大・田澤、明治大の小澤大輝(4年)を抜き3キロ付近でトップに立った。しかし、落ち着いた走りを見せていた田澤は12キロ付近で吉居を逆転して一気に突き放した。そして、連覇を狙う青山学院大・近藤幸太郎(4年)も力強い走りで7位でタスキをもらうと14キロ付近で2位に順位をあげてきた。

3位に落ちた中央大・吉居は粘りの走りでついて行き、残り約100mでラストスパート。トップでタスキを渡しガッツポーズを仲間に見せた。駒澤大・田澤が2位、青学大・近藤が3位でタスキリレーとなった。吉居が1時間6分22秒で区間賞を獲得、近藤は1時間6分24秒とわずか2秒及ばなかった。

中央大、青学大、駒澤大の3校のトップ争いとなった3区(21.4キロ)は静かな展開でスタート、しかし、18キロ付近で青学大・横田俊吾(4年)と2位争いをしていた当日エントリー変更で出場となった駒澤大・篠原倖太朗(2年)はスピードをあげると一気に青学大との差を広げた。トップの中央大・中野翔太(3)との差も10秒に縮めた。

山登り前の4区(20.9キロ)、26秒差があった3位の青学大・太田蒼生(2年)が14キロ付近でトップに並ぶと駒澤大・鈴木芽吹(3年)がしっかりと付いていった。18キロ付近で吉居駿恭(1年)が遅れ始めた。勝負の山登りへのタスキリレーは駒澤大がトップ、2位は1秒差で青学大、3位は38秒差で中央大となった。
4区の区間賞は東京国際大のY・ヴィンセント(4年)、8人抜きの快走を見せ1時間00分00秒の区間新記録を達成した。