「2027年問題」という言葉ご存知でしょうか。照明に使われる蛍光灯、実は2027年12月末で製造が終わります。いま照明器具の「LED化」が全国で急務となっています。

静岡県沼津市は、公共施設に大量に残る蛍光灯を迅速に取り換えるため、地元企業のノウハウを活用しました。

沼津市内の中学校の教室です。沼津市の公立学校では、蛍光灯をLED照明に取り換える事業が進められてきました。“蛍光灯が無くなる”期限が近づいているからです。

2023年に開かれた国際会議で蛍光灯に使われる「水銀」の健康被害を防ぐため、2027年末での蛍光灯の製造と輸出入の禁止が決まりました。

<沼津市政策企画課 大川竜弥副主任>
「蛍光灯は2027年12月末までで国が生産中止を発表して、LED照明の需要がかなり高まることが予想されますので、今回一括でスピード感を持って取り組んでいるようなところです」

沼津市は、市内77の公共施設に残る蛍光灯4万3000台を約3年ですべてLED照明に取り換えます。

<工事業者>
Q 何を調べてるんですか?
「ここでは、照明器具の型番と、ランプの品番、明るさを調べてみました。今後LEDの照明器具に変えるにあたって、同等の明るさを確認するため、取り付けの仕方も効率よく取り付けができるように確認をしました」

この中学校だけで交換する蛍光灯が約700台あります。学校など公共施設は「基準の明るさ」などを確保する決まりがあり、一般家庭のLED交換と同じようにはいかないのです。

そこで沼津市は、公共事業に地元民間企業のノウハウを生かす官民連携の新しい手法「ローカルPFI」を採用しました。

これまでは、1年ごと市の職員が学校ごとに調べて照明器具の設計・発注をしていましたが、ローカルPFIでは民間業者が調査・設計・発注から施工まで一括で引き受けます。

今までのやり方では、1年間に5施設のLED交換が限界でした。

<沼津市政策企画課 大川竜弥副主任>
「今回、3年間で77施設のLED化を一括でやるには、やはり民間の力が必要だと、そういったところで、今回ローカルPFIを採用してます」

LED交換を引き受けるのは、沼津の5つの電気工事会社です。市内のさまざまな施設を手掛け、電気設備を熟知した地元ライバル企業同士。

3年で終わらせるために手を組み、新しい会社も作りました。

<エコライティングワークスぬまづ合同会社 鈴木伯明職務執行者>
「計画しやすいですね。単年度で発注してもらうよりも、3年間ここは今年やろう、あそこは来年やろうとか、今回学校施設関係が多いので、どの休みに(工事を)充てようかという計画がしやすい」

LED交換事業を地元民間業者に託すことで総事業費、約44億円が地元で循環することになります。

家庭も含めて、全国で「LED交換ラッシュ」が起きるなか、県内初となる沼津方式の「ローカルPFI」の成果が期待されます。