11月に迫る中間選挙 アメリカ国内の反応は

小川彩佳キャスター:
アメリカ国民が多く見るゴールデンタイムに行われた演説を、国民はどのように受け止めているのでしょうか。

ワシントン支局長 涌井文晶記者:
新しい話が出なかった、ということで非常に厳しい受け止めが広がっています。政治専門メディアPOLITICOでは「2~3週間激しく攻撃する」という発言が見出しになっており、ニューヨーク・タイムズは、トランプ大統領の発言後、原油価格が上昇したことを報じています。まさに、トランプ大統領の期待とは逆の結果が受け止められている状況だと思います。

一方で、この2~3週間の攻撃の先に戦闘終結があるのかは示されませんでしたが、「トランプ大統領には終わらせたい気持ちがあるのだろう」ということは国民が皆感じています。

というのも、トランプ大統領にはこの先、非常に重要な政治日程が控えています。5月の中旬には米中首脳会談、7月にはアメリカの建国250周年を迎え、11月には中間選挙が行われます。そのため、トランプ大統領が早くそちらに集中したいというのは明らかです。

さらに、4月下旬にはチャールズ国王をイギリスから迎えます。トランプ大統領はイギリス王室を重要視しているため、この日程にも集中したいはずです。しかし、トランプ大統領は現在NATOを厳しく批判しているので、NATOに加盟しているイギリスとの緊張関係がある中で、どのような訪問になるのかも注目されます。

小川キャスター:
ホルムズ海峡については、国際法を顧みない攻撃で世界経済を混乱に導いておきながら「アメリカとして関与しない」と、無責任と言わざるを得ない姿勢をとっています。ホルムズ海峡の問題には対応しないのでしょうか。

ワシントン支局長 涌井記者:
トランプ大統領は最近「停戦に至れば自然に開放される」という表現をよく使いますが、これは「アメリカは具体的な行動をとらない」ということを示しています。アメリカは、イラン側が封鎖のため使っているホルムズ海峡周辺の島への上陸作戦を展開するのではないか、とも言われていますが、それを行えば2~3週間という目途を大きく超えることは確実ですし、アメリカ軍に犠牲者が増えることも避けられません。トランプ大統領にとってはできるだけ取りたくない選択肢なので、日本やその他欧州諸国の名前を挙げて、責任を押し付けている状況です。演説前にも日本の名前を出して、「石油を利用している国がホルムズ海峡の安全を確保するべきだ」と強調しています。

小川キャスター:
今後、トランプ大統領が一方的に勝利宣言をする流れになっていくのでしょうか。

ワシントン支局長 涌井記者:
11月の中間選挙に向けて、イランに対する攻撃が成功だったとアピールするはずです。トランプ大統領の辞書には失敗という文字はありません。実態にかかわらず、成功を国民に向けてアピールしていくと思います。