12年に渡る静岡市の大型事業の計画が白紙に戻ります。

静岡市の難波市長は3月31日、清水港に整備を予定していた海洋文化施設について、事業者が物価高騰による建設費の増額分を回収できる見通しが立たないとして契約解除に向けた協議を進めると発表しました。

<静岡市 難波喬司市長>
「これ以上協議をしても合意に達する可能性は非常に低いと考えられます。したがって、やむを得ずSPC(事業者)との契約を解除する方向で協議を進めることといたします」

難波市長が「契約解除」の方針を示したのは市が清水港で整備を予定していた「海洋・地球総合ミュージアム」の建設計画です。

海を生かした新たなにぎわいの拠点をつくるため、前の市長の「肝いり事業」として2014年に構想がスタート。

しかし、当初約240億円としていた事業費は、物価高騰の影響で70億円膨らむ見込みとなり、市と事業者の負担割合について協議が続いていました。

市は3月、追加で負担できる上限額として約32億円を提示しましたが、30日、事業者側は「事業の継続は不可能」と回答。

<静岡市 難波市長>
「物価高騰に対して市もSPC(事業者)も対処する方法がないということです。本当に残念、大変申し訳ないと思っています」

構想から12年を経て白紙となった計画。

これまで設計費などの予算を可決してきた議会はー

<自民党静岡市議団 丹沢卓久市議>
「まずは残念だという気持ちがありますけれども、難波市長の説明を聞いて致し方ないというかやむを得ない印象は持ちました。清水のまちづくりであるとか海洋の研究や理念はこれからも生きていくので、何らかの形で新しい計画に結び付けていただければと思っています」

難波市長は、契約解除に向けた条件整理を進めるとしていますが、双方の調整は難航も予想され、合意までには時間がかかる見通しです。