日本人の男性の5人に1人が悩んでいるとされる「薄毛」。その多くを占めるのが「男性型脱毛症(AGA)」です。その原因に、「男性ホルモンが多い」ことや「ストレス」「生活習慣」などが関係するといわれることもありますが、これは間違った認識だといいます。毛髪治療を専門に行う医師にそのメカニズムや治療法を聞きました。

「男性ホルモンの量」「ストレス」関係なし?

男性の薄毛の多くを占める男性型脱毛症(AGA)。思春期以降に生え際から頭頂部(つむじ)にかけて頭髪が細くなり、薄毛が進行していくのが特徴です。

「男性ホルモンが多いと薄毛になる」「ストレスで薄毛になる」。

薄毛の原因にはさまざまなことを聞きますが、実際は何が原因なのでしょうか。

毛髪治療を専門に行っている東京メモリアルクリニックの栁澤正之院長によると、「男性ホルモンが多い」ことや、「ストレス」「生活習慣」によって薄毛になるというのは世間の噂に過ぎず、事実ではないと強調します。

東京メモリアルクリニック 栁澤正之院長
「AGAは男性ホルモンが直接影響して薄毛を引き起こすわけではありません。体質的に『男性ホルモンが多い方』、『筋トレをして男性ホルモンが多い方』、『男性ホルモン補充療法などを行っている方』などでもAGAになる体質でなければ、薄毛になりません。一方、『安静な生活』をしていたり、『体質的に男性ホルモンが少ない方』でも、体質によってAGAになってしまいます」

男性だけでなく、女性も「男性ホルモン」を少なからず持っているため、薄毛を起こす場合も。女性に起こるAGAは、「女性男性型脱毛症(FAGA)」と呼ぶこともあるといいます。

つづいて、ストレスとの関係についても栁澤医師は否定します。

東京メモリアルクリニック 栁澤正之院長
「ストレスが原因で円形脱毛症を起こす方が一部いらっしゃるため、ストレスによる脱毛症という印象があるかもしれませんが、ストレスとAGAはほとんど関係ありません。さらにいえば、円形脱毛症もストレスと関係なく発症することがあるので、完全なイコールではありません」

生活習慣や栄養不足が髪質に影響することはあっても、少なくともAGAという原因のはっきり解明されている病態については関係ないということです。