線状降水帯が発生するメカニズムを解明するために、気象庁をはじめ、産官学が連携して今年行った集中的な観測で、海面水温によって生じる「前線」が大雨をもたらす積乱雲の発生に大きく影響することなどがわかりました。
気象庁は今年、大学など14の機関と連携して線状降水帯の発生しやすい条件や線状降水帯の内部構造を調べるための高密度な観測を集中的に行い、その取り組みや成果を、きょう開かれた専門家会合で示しました。
主な成果の一つとして、海面水温によって発生する「前線」が下層にある大気の気温に大きな変化を生じさせ、風の収束が強まって大雨をもたらす積乱雲の発生に大きく影響することがわかってきたということです。
また、7月に高知県で発生した線状降水帯について、世界有数の計算能力を持つスーパーコンピューター「富岳」を用い、水平解像度1キロでリアルタイムのシミュレーションを行ったところ、雨の降る様子を実際に近い強さで予測できたということです。ただし、実際に雨が降ったエリアとはずれが生じたほか、広島や紀伊半島などでは過大な予測になったということです。
気象庁は、今後も研究機関と連携しながら線状降水帯の予測精度向上につながる研究を進めるとしています。
注目の記事
コメダ珈琲を訪れた80代男性「100万円を持って来ている」ベテラン店員が感じた“違和感” 特殊詐欺被害を防いだ「いつもの会話」

「カビた部分だけ捨てる」は誤解 中には“最強クラスの発がん性”を持つ毒も…加熱しても消えない『カビ毒』の正体

「私の長女は事件で亡くなりました。はっきり言うと、殺されました」20年前に殺人事件で長女(28)を失った父親が訴える「命」の意味【前編】

寒暖差で危険なヒートショック「今年は明らかに救急患者が増加」風呂だけではない、自宅では“3つの場所”で起こる⋯医師に聞く対策は?

【ミセス】「モヤモヤ」する青春が今のキラキラを作った—Mrs. GREEN APPLE 藤澤涼架が母校を訪ねて語った「原点」 【前編】

日本初の定着を確認 メスだけで “クローン増殖” する特定外来生物の生息地が拡大中









