中東情勢の悪化に伴う原油価格の高騰を背景とした燃料費の急騰。
この影響に直撃するのが、燃料を大量に使う「物流業界」です。

青森県内の運送会社は、1円上がるだけで月40万円のコスト負担が増えると悲鳴の声を上げています。

白川舞 キャスター
「原油価格の高騰は運送業界にも大きな影響が出ています。物流を支える現場では、コスト削減の取り組みも進められています」

弘前市にある丸祐運送です。東北から関東方面へ日用雑貨や食品などの配送を行っています。保有するトラック約300台、燃料に使う軽油は1か月で約400キロリットル。年間の燃料費は5億円ほどです。

軽油の価格が1円上がるだけでも、ひと月あたり約40万円のコスト増となり、経営を直撃します。

丸祐運送 田澤祐司 社長
「燃料費自体が販売管理費の15%くらいを占めるので、年間で考えると億単位変わってくる。軽油が上がると経営自体が圧迫されるので、非常に苦しいです」

また、普段は会社の給油所で給油していますが、今回の原油価格の高騰をうけ、軽油の販売業者からは配送停止の連絡が入り、自社で供給ができない異常事態。現在はガソリンスタンドで給油を行い、会社では少しでも燃料費を節約しようとエコドライブを徹底していますが、先行きが見えない状況です。

丸祐運送 田澤祐司 社長
「ここまで一気に上がるとは全く思っていなかった。短期的にみると耐えられるかもしれないが、先が見えなくて不安」

さらに、原油価格の上昇は燃料費だけにとどまらず、あらゆるコストに跳ね返り、経営を締めつけます。

丸祐運送 田澤祐司 社長
「タイヤなどは間違いなく上がってくるので、早め早めに注文して、値上がりする前に購入できれば」

それでも増えたコストは企業努力だけで吸収することはできず、取引先との値上げ交渉をせざるを得ない状況です。

丸祐運送 田澤祐司 社長
「自社内でできる節約は行いつつも、荷主に対して値上げの交渉を行い、なんとかこの難局を乗り切っていければ。国の補助を期待するしかないが、元売などにいってしまい、不透明な部分があり、我々からは全然見えないので…。どうなるのかな…」

国は、3月16日に備蓄石油の放出を決めるなど高騰抑制へ乗り出しています。

ただ、中東情勢は依然として不透明なままで、物流の現場は深刻な状況に直面しています。