“心の中で生きている” この先もー

“被災ビル”と米沢さん

陸前高田市では最大12メートルのかさ上げ工事の末、新たな市街地が誕生。米沢さんも仮設店舗での営業の後、2020年、ここに新たな店をオープンしました。街が復興を遂げる中、大切な人を失い深い傷を負った米沢さんの心も、前に向かって動いています。

「時を戻すことはできないので、本当に悲しいけれど受け入れるしかない。ただ亡くなった人たちは心の中では生きている。忘れないこと、思い出すことで、その人たちは生き返るし、生き続けると思う。語り続けることがそれをより鮮明にしてくれる」

語り続けることは、米沢さん自身にとっても、大きな意義があることなのです。
それでも、昔の家族写真を見て今も涙を流すことも。だからこそ、事実を伝える語りの中に、こんなメッセージも込めます。

「自分と同じ思いをしてほしくない。亡くなった人たちも多分そう思っているし、私の話を聞いて、少しでも命を守る意識を高める人が増えてほしい」

大事な思い出を消さぬため、そして悲劇を繰り返さないため、米沢さんは15年のその先も、教訓を伝え続けます。

米沢さん親子と取材した滝澤

(取材:SBS静岡放送 滝澤悠希)