事故からまもなく4年になる知床沖の観光船沈没事故の裁判で4日、法廷で乗客の家族が運航会社の桂田社長に事故について直接、質しました。

行方不明の乗客・小柳宝大さんの父(3日の取材)
「私はもうあすを本当に待っていた。桂田被告がしっかりしゃべるように鮮明な気持ちで戦っていく」

行方不明の乗客、小柳宝大さんの父親です。

4日の被告人質問への思いを語りました。

行方不明の乗客・小柳宝大さんの父
「息子と一緒に桂田被告をやっつけるつもりで今回来ているから。あしたは上から下まで全部息子のものを身につけていきます。KAZUIに乗り込むときの最後の写真もポケットに入れて」

乗客乗員26人が死亡、行方不明になった「KAZUI」の沈没事故。

運航会社の社長で、安全統括管理者の桂田精一被告は業務上過失致死の罪に問われています。

裁判は4日、乗客家族から桂田被告に対する被告人質問が行われました。

乗客家族の代理人
「家族説明会の時、あなたはどのように説明したのかを覚えていますか?」
桂田被告
「覚えていない」

乗客家族の代理人
「事故後の会見で運航基準規定について説明したことは?」
桂田被告
「覚えていない」

乗客家族の代理人
「基準の数値について尋ねられたことは?」
桂田被告
「覚えていない」

乗客家族の代理人
「覚えていないなんてことありますか?」
桂田被告
「錯乱していた」

乗客家族の代理人
「この態度が家族の思いをえぐっている認識は?」
桂田被告
「はい・・・。反省しております」

午前中、乗客の代理人弁護士が事故後の家族への説明や会見について質問しましたが、桂田被告は「覚えていない」と繰り返しました。

そして午後、乗客家族が法廷で桂田被告に事故について質しました。

小柳宝大さんの父
「『家族に申し訳ない』と言いながら、『覚えていない』『わからない』と言うのは申し訳ない人の態度ですか?」
桂田被告
「正直に言ったつもりでした」

小柳宝大さんの父
「安全より金儲けを優先させる思考だから出航を判断したのではないですか?」
桂田被告
「そのようなことをしたつもりはありませんが、誤解させてしまい、言動で不愉快な思いをさせてしまいおわび申し上げます」

被告人質問は3月4日までの予定で、4月は検察の論告・求刑などが行われます。