駅や公園など、多くの場所に設置されている公共の「トイレ」。誰でも使えるようバリアフリー化が進む一方で、「多機能トイレ」も使えず、外出がままならない人たちがいます。こうしたなか、東京都が公共トイレの改善に乗り出しました。

東京都内に住む、小学6年の永島れいさん(12)。脳性まひで、自分で歩くことが難しく、車いすが欠かせません。

れいさんの母親
「(れいさんは)腰がすわっていないので、すべてが寝たままの状態。座ることができないので」

れいさんの介助を行うなかで、困っているのが「外出先のトイレ」だといいます。

れいさんの母親
「完全に寝た状態でオムツを替えたりする必要があるので、トイレをしたいときに用を足せないんですね。病院とか引っ越しとか外にどうしても移動しなきゃいけないときに、場所がなくて困った経験があって、車の後ろのところで寝かせて(オムツを)替えたことはあります」

れいさんがトイレを気にすることなく外出できる場所は、「介助用ベッド」がある近所のショッピングモールだけです。

れいさんの母親
「バリアフリートイレがあっても、まだまだ『介助用ベッド』があるところが少ない」

「介助用ベッド」とは、どういったものなのでしょうか。

こちらは、東京都庁の1階にある多機能トイレ。

記者
「こちらトイレの介助用ベッドなんですが、簡単に展開して、大人でも横になれるような大きさがあることがわかります」

この介助用ベッド、都内の公共施設での設置率はスペースの問題などで、わずか1割ほどだといいます。

こうした状況にきょう、都議会で動きがありました。

東京都 小池百合子 知事
「来年度からは新たに、設置スペースが限られる場合に有効な移動式の介助用ベッドを導入する区市町村への支援を開始をいたします」

都は区市町村に対し、折りたたみ式の介助用ベッドの導入費用を全額、補助することを表明。また、来年度末までに7割の都立公園のトイレで、介助用ベッドを導入するということです。

れいさんの母親は、介助用ベッドの必要性を「多くの人に知ってもらいたい」といいます。

れいさんの母親
「ハンデがあっても、病気をしたりとかしていても、楽しいことを楽しいって思うのはみんな共通。たった一度の人生ですから『行けるところ』じゃなくて『行きたいところ』に行って、楽しい思いを誰もができるようになったらいいなって」