高市総理が国会で「台湾有事は存立危機事態になり得る」と発言してから3か月あまり。日中関係が悪化する中、台湾市民が直面している「現実」を取材しました。
記者
「こちらのお店では、高市総理オリジナルチョコレートを製造・注文販売を受け付けていたのですが、現在は品切れ状態だということです」
高市総理のイラストが描かれたパッケージには「働いて働いて働いてまいります」の文字が。
さらに…
バッジを配る女性
「日本へご旅行ですか?バッジを差し上げても構いませんか?」
先月24日、台北市内の空港で配られていたバッジには、高市総理の写真がプリントされていました。
3000個のバッジを自費で製作したという男性は、中国政府が日本への渡航自粛を呼びかけたときにも、台湾から日本へ旅行に行く人に3600台湾ドル=日本円でおよそ1万8000円を現金給付するなど、高市総理を応援するために、これまで400万台湾ドルの私費を投じたといいます。
「高市バッジ」を製作した男性
「彼女は圧力を恐れません。特に台湾にとっては非常に重要です」
「台湾有事は存立危機事態になり得る」という高市総理の発言を支持する声は街でも聞かれました。
「そばに良い友だちがいるような感じです。(高市総理の発言は)日本と台湾の経済関係が良く、助け合っているという考えからだと思います」
一方で、あの発言を歓迎しない人も。
「台湾の立場に立ってくれるのは、一見、台湾にとって良いことに思えますが、台湾と中国の関係が悪化すれば、長期的には台湾にとって良くありません」
こうした市民の声にはワケがあります。それは台湾が今、置かれている深刻な現状です。
習近平国家主席は台湾統一への意欲を隠しません。新年を迎える祝辞でも…
中国 習近平 国家主席
「両岸同胞の血は水よりも濃く、祖国統一の歴史的趨勢は阻むことができない」
こうした中、台湾では去年、このようなものが配布されました。
台湾全民安全ガイド
「台湾が軍事侵攻を受けたとしても、台湾が敗北したとか、政府が降伏したとか、そうしたいかなる情報は、すべて偽情報です!」
中国軍の侵攻をはじめとする有事に備え、市民がどう行動すべきかをまとめた「ハンドブック」が全世帯に配布されたのです。
さらに先月24日に開かれた、銃についてのセミナー。受講者が手にするのは、本物と同じ重量のモデルガンで、台湾有事の際、自分自身をどう守るのか、使い方を学んでいます。
受講した大学生
「自分の身を自分で守れるようにしたい。私は女性で、年齢もまだ若く、大学生でもあるので、こうしたことにあまり詳しくありません。だからこそ、学んでみたいと思ってきました」
ほかにも、けがをした際の救急処置などの講習も開催されていて、参加者は近年増え続けているといいます。
年末には、中国軍が台湾を取り囲む形で大規模な軍事演習を行い、台湾周辺に27発のロケット弾が発射されました。高市総理への支持が高まる一方で、不安や緊張感を強める人も少なくありません。市民の想いは二分しています。
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