冬も美味しい高級魚の「ノドグロ」。近畿大学はきょう、養殖が難しかったノドグロの完全養殖に成功したと発表しました。

炭火で焼いた塩焼きに、透き通るような白身のお刺身。今、まさに旬を迎えているノドグロです。“白身のトロ”とも呼ばれる高級魚。しかし、今、ある異変が起きています。

のど黒のあくび 古井練 料理長
「漁獲量が減っている。(供給が)安定しているというのは、あまり聞いたことがない」

日本海側が主な産地のノドグロ。例年、冬場は身が締まって大きなノドグロが水揚げされていましたが、今、水揚げ量が減っているのです。

背景には、気温の変化があります。海水温が上昇し、ノドグロの生息地が北上。そのため、漁場が変化し、漁獲量が減っているのです。その一方で、ノドグロを求める声は強く…。今や価格は1キロ1万円を超えることも珍しくないといいます。

この店でも、4年前は1キロ4000円から5000円で仕入れていましたが…

のど黒のあくび 古井練 料理長
「1本あたりの単価は倍ぐらいの金額まで、今、跳ね上がっている状態。高止まりしている状態ではある」

ノドグロの価格高止まりに、一石を投じる研究結果が。

近畿大学水産研究所 家戸敬太郎 所長
「今回、完全養殖が達成できた」

ノドグロは成長が遅く、光や音にも敏感な深海魚のため、これまで養殖は難しいとされてきました。近畿大学は今回、人工的にふ化させた稚魚を育てて、次の世代まで誕生させる完全養殖に成功したと発表しました。完全養殖の成功は世界初です。

近畿大学水産研究所 家戸敬太郎 所長
「天然資源をとるのではなく、人工的に稚魚を生産して養殖していくサイクルに、この魚も仲間入りした」

3年後をめどに飲食店に出荷する計画で、ノドグロがもっと身近に食べられる日が来るかもしれません。