福島県内で初めて「ブドウリーフロール病」の発生が確認されたとして、県は29日、病害虫の発生が初確認された時などに発表する「特殊報」を発表しました。

県病害虫防除所によりますと、去年11月上旬、浜通りのブドウほ場で、葉が赤く色付き、縁が裏側へ巻く症状が確認されました。その後、農林水産省横浜植物防疫所による遺伝子検査の結果、原因となるウイルスが検出され、「ブドウリーフロール病」と判明しました。

裏側への葉巻症状(提供・愛知県農業総合試験場)

福島県内で「ブドウリーフロール病」が確認されるのは初めてで、これまでに2015年に新潟県、18年には愛知県で確認され、それぞれ特殊報が発表されています。

「ブドウリーフロール病」は、夏の終わりから秋にかけて、成葉が裏側に巻き、葉柄から下向きに垂れ下がるほか、葉脈の緑色を残したまま赤く色付く(紅葉する)のが特徴です。さらに、果実の糖度が3~4度低下したり、着色や食味が悪くなったり、収穫時期が7~10日ほど遅れたりする影響も懸念されます。

葉の紅葉症状(提供・愛知県農業総合試験場)

一般的に、クワコナカイガラムシなどのカイガラムシ類の虫が媒介してウイルスを運ぶほか、感染した台木などを使用することで伝染することが確認されています。

県によりますと、現在、直接効果がある農薬はないとして、被害を広げないためにカイガラムシ類の防除を徹底することと、苗木を更新する際はウイルスフリー(無毒化)された苗木を導入することを呼びかけています。