那覇地裁の法廷に立った「A」のイメージ画像

「怒られると思った」
「別れようって言われると思った」
「どうしたらいいか分からなかった」

彼女を追い込んだものは何だったのか。

「A」の生い立ち

証言台に立ったAの母親は、Aの生い立ちを語り始めた。

Aが子どもの頃、母親は、酒癖が悪い父親と、よくケンカをしたと回想した。

その間、Aは毛布をかぶって縮こまっていたという。貧しい家庭だった。

のちに両親は離婚。働きに出た母親は、Aが学校から帰る時間に仕事に出かける日々を送った。

中学生のころから友人の家に頻繁に泊まるようになっていたAは、高校には行かず、16歳から居酒屋でアルバイトを始めた。

弁護人から、事件と生い立ちに関係があるかを問われると「あると思います」と話し、Aが妊娠を繰り返した過去を語り出した。