長年その庭の存在は明らかになっていませんでした。岡山県吉備中央町出身で昭和を代表する作庭家、重森三玲が手がけた庭の復元に向けた取り組みが高梁市で行われています。

「いいですね」

「まわりは苔だったわけですよね」



高梁市中之町にある庭園です。荒れた状態になっていますが、実は、昭和を代表する作庭家、重森三玲が手がけたものです。
(造園技能士 稲谷順一さん)
「こういうところが、三玲さんの特徴になります。この赤がベンガラです。高梁のベンガラを使っています」

重森三玲は1896年に現在の吉備中央町で生まれ、数々の庭園を手がけています。

きょう(16日)は県による文化財指定などに向けた調査が行われました。所有者が岡山市在住のためなかなか手入れができず、個人所有のため、存在も明らかになっていませんでした。
(造園技能士 稲谷順一さん)
「財産ですね、本当に財産だと思います。それだけの価値があるお庭です。このお庭は」

(所有者 東良平さん)
「三玲さんの庭っていろんな人に見てもらうのがいい。しかも好きな人も多いし。できたらいつでも気楽に見ていただけるという庭がいいことかなと」

高梁市に眠っていた重森三玲の庭園です。復元が進めば、新たな観光名所が誕生しそうです。