ブルーシートがかけられた東京・練馬区のマンション。隙間からは捜査員の姿が見えます。

22日、このマンションの一室で、会社員の中窪新太郎さん(27)が死亡しているのが見つかりました。

遺体は、養生テープで目張りされたクローゼットの中にありました。腹や背中などには刃物による十数か所の傷があり、捜査関係者によりますと、死因は出血性ショックで、少なくとも死後数日が経過しているとみられるということです。

この部屋の名義、中窪さんのものではありませんでした。

先週金曜日、およそ5.5キロ離れた西東京市の住宅で、36歳の母親とその息子3人が死亡した事件。練馬区のマンションの名義人はその母親で、中窪さんの知人でした。

西東京市の事件、発覚のきっかけは父親からの通報です。

父親
「玄関にチェーン錠がかかっている」
「室内から、物音も聞こえる」

駆けつけた警察官がチェーンを外し家の中に入ったところ、2階の寝室で次男(11)と三男(9)が、その隣の部屋で母親と長男(16)が倒れていました。次男と三男は首を絞められたことによる窒息死、母親と長男は首や腹に複数の傷があり、死因は出血性ショックとみられています。

外から侵入された形跡はなく、警視庁は無理心中の可能性があるとみていますが、この日、母親は複数回、父親にメッセージを送っていました。

母親
「帰宅時間いつ?」
「仕事が終わったら教えて」

帰宅中にも…

母親
「どこにいるの?」
「早く来て」

父親
 「もう家の前」

この事件をめぐっては、ある2つのものが見つかっています。

その1つが「手紙」。母親の自宅にあったもので、中窪さんとやりとりしたものとみられます。

もう1つが「携帯電話」。 中窪さんのものですが、見つかったのは母親の車。その携帯からは親子が死亡する3日前、中窪さんの会社関係者に宛てて、「体調不良で会社を休む」というメッセージが送られていたということです。

警視庁は、2つの事件の関連などを調べています。