「離婚直後」の公明党に立憲民主党が急接近
一方、野党となった公明党は、与党時代とは明らかに異なる姿勢を見せている。新田キャップは「斉藤鉄夫代表が、野党の党首の中でイチバン強く自民党を批判している」と指摘した。

公明党の両院議員総会での斉藤代表の発言では「衆議院の定数削減法案につきましては、最も重大な課題であった政治と金の問題についての決着を棚上げして、参議院選挙の公約にも掲げていない項目を突如出してまいりました。その今回進まなかった責任を野党にあるかのような言説は本当に許せない」と強く批判している。
そんな公明党に急接近しているのが立憲民主党だ。新田キャップは「立憲としては、スタンドプレーの多い国民民主党や維新よりも相手としてやりやすい。さらに、立憲と公明はほぼ政策的には一緒」と説明。「立憲が公明にすごく気を遣っているのがよくわかる。繰り返し複数の幹部が会見でラブコールを送り、国会運営でも連絡を密に取るなど、公明に配慮するケースが散見される」と明かした。
実際、公明党は補正予算案に賛成はしたものの、補正予算の組み替え動議を立憲と共同提出するなど接近の動きが象徴的だ。

こうした動きを受けて、政治の勢力図も変化しつつある。新田キャップは「保守寄りの自民・維新、中道の立憲・公明で、保守VS中道で政策が明確化した。立憲の幹部が会見で繰り返し『中道』という言葉を最近連呼しているのもこのため」と分析している。
ただし、公明党が完全に立憲側に寄るかどうかは不透明だ。新田キャップは「公明党も、立憲と一緒になる、とまでは考えていない。ある幹部は『今の自民党とそのまま連立を組んでいたら我々が立っていられなくなっていた』と。『今の』という言葉がミソで、高市政権が終わったあと、与党に戻る可能性も踏まえて、自民党と完全に縁を切る気はない」と内情を指摘した。














