
一方、滋賀の平和祈念館では、展示を熱心に見る一人の男性がいました。バレーボールの指導者で、大津市に住む奥野正さんです。
奥野正さん「子どもは元気やなあって思いますね。いまどうしてはんねんのかなあと思います」
奥野さんはかつて、ふくしま国体に選手として出場したこともあります。喜多方市で行われた試合に出場し、準優勝しました。震災後、バレーボールの教え子の息子で、書家の連山昴太さんのパフォーマンスのため、南相馬を訪れ、そのときに浪江の被災地も自分の目で見たと話します。
奥野さん「あの状態を見させてもらっているんで10年経ったら大きくなっているやろうなとは思いますね。あの小学校どうなってんねやろうなとは思いますね。元気でがんばってほしいなとは思いますね」

平和祈念館の館内にはメッセージボードも設けられ、たくさんの言葉で、埋め尽くされています。子どもたちが作ったふるさとの記憶と経験は、いま、多くの人に届いています。

須藤さんは、博物館をまとめた経験から、将来の夢は「書店員」だと話します。
須藤さん(記者:震災の本はよく読みますか?)「小学校のときは何回も見ていました。震災のことをもっと知ってもらえるようにしたいと思う」
「10年間ふるさとなみえ博物館」の関西巡回展は、5月25日から6月27日までは大阪・伊丹市の「伊丹市昆虫館」で行われています。