埼玉県八潮市の道路陥没事故を受け、国土交通省は事故が起きた際に社会的影響が大きいとされる下水道管のうち、危険な箇所については3年に1回以上の点検を求める案を有識者会議に示しました。

下水道管の点検については現在、腐食のおそれが大きい箇所は法律に基づいて5年に1回以上の点検が義務づけられています。

国土交通省がきょう示した案では、事故が起きた際に社会的影響が大きい「重要管路」の中でも腐食しやすい箇所を「要注意箇所」と定義しました。

その中でも、▼腐食の原因となるガスの濃度が高い、▼地盤が弱く、空洞が広がりやすいなどといった基準に該当する箇所を「特に注意すべき箇所」として、3年に1回以上の点検を求めています。

また、これまで法的根拠がなかった老朽化の診断方法も国が主体となり見直す方針です。

案では下水道管の状態を4段階で診断し、最も悪い状態の「健全度4」は「緊急に措置を講ずべき」、「健全度3」は「早期に措置を講ずべき」とします。

重要管路のうち「特に注意すべき箇所」が「健全度3」に該当した場合は1年から2年に1回以上の点検を求める方針です。

こうした案は来年にもとりまとめられる予定です。