きょうも各地で火事が相次いでいます。東京・港区では住宅が全焼し、昭和初期に建てられた東京消防庁の歴史的建造物にも被害が出ました。

安住紳一郎アナウンサー
「火災が発生しています。炎が見えました。そして黒煙が、大きく火が上がっています。上空からも大きく火が上がっているのが見えます」

きょう、東京・港区で発生した住宅火災。一帯が煙に包まれました。炎は、建物の隙間を縫うように…

安住アナウンサー
「かなり高く炎が舞い上がっていることがわかります」

警視庁などによりますと、午前10時半ごろ、港区高輪の住宅で「黒い煙が見える」と近くの住民から通報がありました。

火はおよそ2時間後に消し止められましたが、2階建ての住宅が全焼。この家に住む92歳の女性が病院に運ばれました。

現場は、海に近いJR「高輪ゲートウェイ駅」から600メートルあまりの場所。

記者
「火事は、港区にある住宅で起きました。隣には高輪消防署二本榎出張所があります」

これは、40年前のニュース映像。

「この建物は、昭和8年に建築された『二本榎出張所』で、ドイツ表現主義を取り入れた貴重な建物という日本建築学会の訴えで、7000万円をかけて保存・改修工事が行われました」

「二本榎出張所」は高台にあり、その後、都の「歴史的建造物」にも選ばれました。火の手はこの建物にもおよび、東京消防庁によると、配管が一部焼けたということです。

近隣住民
「風が、きょう強いから心配ですよね。朝、洗濯物を干しているときから(煙が)におっていた」

東京都心には「乾燥注意報」に加え、きのうから「強風注意報」も。

安住アナウンサー
「きょうは東京、風も強く、大きく煙が品川駅方向に流れています。赤い、真っ赤な炎が見えています。そして白い煙が上空高く舞い上がって、南方向に大きく流されています」

警視庁によると、火元の家の女性は「ガスコンロに火をつけようとしたら爆発した」と話しているということで、詳しい出火原因を調べています。