防衛費増額のために示された財源案は、法人税・たばこ税の増税と復興特別所得税の転用でした。配布された資料の具体的な数字は「○年間」「○%」など穴あきだらけで、出席した議員からは不満の声も。

■防衛費の財源として、たばこ増税を検討

日中戦争最中の『たばこ写真ニュース』(1938年2月)
「戦塵からりと晴れて日支(日中)和平の喜びも一本の煙草から」

たばこの税収は、戦争に使われてきた歴史があります。太平洋戦争では1943年に「戦時負担金」として税金がさらに上乗せされたことも…。

そして今、今度は防衛費の財源として、たばこの増税が検討されています。

■資料の数字は“穴あき”のまま…「1日で決めるのは無理」議員からは不満の声も…

12月14日の午後に行われた自民党の税制調査会。増税で賄う1兆円あまりは「法人税」「たばこ税」に加え、「復興特別所得税」を転用する案が示されました。

一番の軸となる法人税について宮沢会長は…

自民党税制調査会 宮沢洋一会長
「所得1000万の控除をする。したがって中小企業の9割は対象とならない

しかし、会合で示された資料は各税目の具体的な数字が穴あきのまま…。出席議員からは不満の声が上がりました。

自民党 牧原秀樹衆院議員
「いくら何でも重要な増税に繋がることを1日で、しかも数字が入ってない『〇年間』『〇%』で決めるというのは無理があるなと思います」