高市総理は総理就任後、初めて夜の会食を開きました。国会対応などについて党の幹部と意見を交換したとみられますが、その総理を待ち受ける終盤国会の大きな争点である議員定数の削減法案をめぐり、野党からは反発の声が上がっています。

記者
「高市総理が会談を行うためにホテルに入りました」

5日夜、高市総理は都内のホテルで自民党の麻生副総裁や鈴木幹事長など党の幹部らと会食しました。高市氏が夜に会合を行うのは総理就任後、初めてで、今後の政権運営や国会対応などについて意見を交わしたものとみられます。

その国会における最大の焦点となるのが、議員定数の削減です。5日午後、自民党と日本維新の会は、衆議院の議員定数削減に向けた法案を国会に提出しました。

法案では定数について、今の465から「420を超えない範囲で1割を目標に削減」し、1年以内に結論を出すとしています。その上で、1年で結論が出なかった場合、小選挙区25、比例代表20を自動的に削減するという条項を盛り込んでいます。

野党側は、一斉に反発の声を上げています。

公明党 斉藤鉄夫 代表
「与党が、つまり権力を握ってる側が、その数字まで出して、あらかじめ決め付けてくるっていうのは、私はあまりに乱暴だと」

立憲民主党 野田佳彦 代表
「野党に全く相談もなく、与党だけで期限を決めて数も決めて、もし駄目だったら自動削減でしょ。もう二重三重に乱暴過ぎる」

国民民主党 榛葉賀津也 幹事長
「当然ながら、まず政治資金の問題をしっかりケリをつけて、その次に、この選挙制度をやるのが普通の流れだと思う。維新さんも企業・団体献金廃止だって力強く言っていたから、この問題を曖昧にしては駄目ですね」

また、関係者によりますと、維新から法案への賛同を呼びかけられた参政党も、法案に賛成しない方針だということです。

自民党内からも…

自民党関係者
「法案を出して終わりだろう。いまの会期中では難しい」

厳しい意見が出る中、維新の吉村代表は…

日本維新の会 吉村洋文 代表
「きっちり審議して結論を出してもらいたいと思います。まさかホンマにやらないことはないだろうと。決(採決)を取らないことはないんだろうと僕は思っています。決(採決)を取らないとかなったら、あるいは審議しないとかなったら、もうビックリしますけどね」