保護者による暴言や理不尽な要求など、学校でのカスタマーハラスメントが問題となるなか、東京都教育委員会は、保護者と向き合う教職員に向けたガイドラインの素案を示しました。

きょう(2日)示された素案では、ハラスメントのおそれのある保護者に対しては、▼事前に通知してやりとりを録音することや、▼面談時間を原則30分以内とし、差別的、性的な言動などがあれば、ただちに対応の終了を検討することなどが盛り込まれました。

また保護者に対しては、「教職員との連絡にあたってのお願い」として、ガイドラインの内容について周知する案などが示されています。

教職員が対応する上で、ハラスメントと判断する際の言動の具体例も示され、▼土下座の要求や、▼担任の変更・異動・辞任の要求、▼行事や部活動で出る音への地域からの過剰な苦情などがあげられています。

一方、素案では教職員と保護者との日頃からの関係づくりも重要だとして、これまでの管理職の研修に加え、全ての教員を対象に「連携・折衝力アップ研修」を行うといった方針なども盛り込まれました。

都は、年度内にガイドラインを完成させ、来年度からの活用を目指す方針です。