年賀はがき発行数が減る中、とある商品が人気を集めています。

 来年用の年賀はがきの発行枚数は全国で7億5000万枚と、去年の約7割に減少し、ピークだった2004年用(44億5936万枚)と比べると、わずか17%にまで減りました。

 年賀状を出すのをやめるいわゆる「年賀状じまい」。「SNSの普及」と並んで大きな要因のひとつとされているのが、去年10月に実施された郵便料金の大幅値上げです。

 はがき63円が85円へ値上げ。たとえば100枚出す家庭なら、コストは2000円以上跳ね上がります。この負担の増加が「年賀状じまい」を迷っていた人の背中を押したとみられています。

 そんな中、売り上げを伸ばしているのが「年賀状じまい」関連のアイテムです。

 (ハンズ心斎橋店 西村龍人さん)「去年と比べると商品数を2倍程度入荷しています」

 通常の年賀はがきと比べてシンプルなデザインが特徴で、「本年をもって年賀状での挨拶を控える」といったメッセージが添えられています。

 通常のはがきに貼り付けられるシールタイプの「年賀状じまい」グッズやはんこも人気です。

 (ハンズ心斎橋店 西村龍人さん)「今年は去年と比べると結構早い。年賀はがきの発売が始まった10月の終わりぐらいから、結構お問い合わせをいただいています」

 年賀はがきの発行枚数が激減している一方で、「やめるためのグッズ」に注文が殺到するという、なんとも皮肉な現象が起きています。