国宝指定から10年になった松江城天守ですが、昭和の大修理と呼ばれた1955年の解体修理から70年近くたち、傷みが目立って来たことから、外観を中心とした大修理が行われることになりました。
25日、島根県松江市の上定昭仁市長が明らかにしたところによりますと、今年度から来年度にかけて破損状況の調査などを行い、2027年度から実際の工事を始め、2030年度竣工を目指す予定です。
松江市・上定昭仁市長
「天守に登れない期間というのは、どこかで発生するとは思います。ただその休館ということではなくて松江城(城山公園)の中に入ることは出来て、ある程度何か施設を見ることは出来るという状況を出来るだけ確保したい」
逆に、工事中しか見られない保存修理の現場見学会なども予定しているということです。
費用は関連するものを含めて14億5000万円を見込んでいて、その内6億円程度を「松江城を未来に伝える基金」で賄います。
基金は企業版ふるさと納税や城を訪れる人などからの募金の受け皿となるほか、天守の登閣料も来年7月に値上げする計画で、必要な条例案を12月の市議会に提出します。
また、上定市長は、石垣や樹木など城山全体の整備のほか、松江城を次世代に伝えるため、30年後に再度の維持修理と60年後には解体修理が必要との見通しも示しました。














