午前の東京株式市場は株・円・債券がそろって売られる「トリプル安」の展開です。日経平均株価は午後になって一段と値下がりし、一時1600円安となっています。また、政府の財政悪化懸念を背景に円と債券も売られています。

▼きょうの東京株式市場で日経平均株価は午前は一時1200円安となりました。さらに、午後になって下げ幅を拡大。一時1600円の値下がりとなり、4万9000円台を割り込む場面もありました。

前日のニューヨーク市場で株価が下落したことを受け、東京市場でも幅広い銘柄に売り注文が膨んでいます。なかでも、ソフトバンクグループやアドバンテストなど半導体関連銘柄の値下がりが目立っています。

▼外国為替市場では円安が進んでいます。午前中に円相場は1ドル=155円30銭台をつけたほか、対ユーロでは一時1ドル=180円と1999年のユーロ導入以来の最安値水準をつけています。

政府が近くまとめる経済対策が去年を上回る規模になることが確実となるなか、財政が悪化するとの懸念などから、円は幅広い通貨に対して売られる展開となっています。

▼また、財政への不安は債券の売りにもつながっています。きょうの債券市場で長期金利の代表的な指標である10年物の国債の利回りは、一時1.75%とおよそ17年半ぶりの水準まで上昇しました。

長期金利の上昇は住宅ローンの固定金利などに影響するほか、企業が資金を借り入れる際の利息の増加にもつながるなどの影響があります。