当事者の声に寄り添った結論だったのか…

母親らは、医療的ケア児の保護者から集めたアンケートを提出し「現場の声を聞いてほしい」と訴えました。

障害のある子どもを育てる堀口里奈さん
「医療的ケアのある息子はどんどん大きくなり、どんどん私は老いていく。頼れる夫は他界し、兄弟には迷惑をかけたくない。18歳以降に入所できる場がないなら、いずれ私の手で息子を殺して、
あとを追うかもしれない。このような声は決して特別ではありません。いま、行政が進めようとしている病床削減は、本当に当事者の声に寄り添ったうえで、導き出された結論と言えるでしょうか」

申し入れを受けて富山県は5日、病床削減を取りやめ、潜在的なニーズの調査と、富山県全体で医療的ケア児の支援体制を検討する協議会を設置する考えを示しました。

富山県 新田知事
「今後のニーズ調査や、協議会での検討結果などを踏まえ、改めて適切な病床数の設定について判断していくことにしました。医療的ケア児やご家族が安心して生活できるよう、支援体制の整備に努めてまいりたいと考えております」