耐震性の問題が指摘されている静岡市役所清水庁舎について、静岡市の難波喬司市長は11月4日、JR清水駅東口に移転・新築する方針を正式に発表しました。都市機能を集約し、「清水のまちの再生」を確実に進めていくべきだとしています。
<静岡市 難波喬司市長>
「ずいぶん長い間、改修するのか新築にするのかということで検討を重ねていきましたけれども、清水駅の東口に移転新築する案が最も優位であるということで判断いたしました」
長年、議論が続いてきた静岡市役所清水庁舎の移転先。現在の清水庁舎は老朽化が進み、耐震性の問題が指摘されています。
市は2025年3月、改修するよりも、「移転・新築し、現庁舎の一部機能は既存の公共施設を利用する案」が最も費用が安いという検討結果を示していました。
難波市長はコスト面に加え「都市機能の集約」に舵を切り、清水のまちの再生を進めていくべきだとして駅東口に移転・新築する方針を決めました。
<植田麻瑚記者>
「清水庁舎の移転先となるJR清水駅東口公園です。近くには病院や文化会館があり、道路を挟んだ反対側の遊休地には、新たなサッカースタジアムの建設に向けた議論が進んでいます」
難波市長の決断を後押ししたのが、遊休地を所有するエネオスと2025年8月に、土地の利活用について合意したことでした。遊休地では新たなサッカースタジアムの建設が検討されており、「まちづくりの進展」を踏まえ清水駅東口への移転・新築が最適だと判断したといいます。
<難波市長>
「公園機能はこの中に持ってくればいい、あるいは駐車場が必要ということであれば、駐車場もこの中に持ってくることができるということですね。そういう状況が生まれましたので、従って選択肢が広がったということになります」
新たな庁舎は津波対策として1階をピロティ構造とし、2階以上に庁舎機能を設ける計画です。
<市民>
「散々この清水さくら病院も文句言われたけど、みんなも自分も結構使っているからさ、いいですよ。駅から近いしね」
<市民>
「この海岸沿いはどうしても(津波の)心配はありますけれども、それに対しての工夫を加えて建てていただくしかないですよね。今のところ駅前銀座とか閑散とした雰囲気がありますので、人の流れも変わって来るんじゃないでしょうかね」
難波市長は移転先について、庁舎機能だけではなくホテルなどを併設した複合的な施設を目指し検討を進めていくとしています。














