宮崎県の県北の5つの町村で構成される「高千穂郷・椎葉山地域」が、世界農業遺産に認定されてから今年で10周年。
高千穂町で記念のシンポジウムが開かれました。

高千穂町・日之影町・五ヶ瀬町・椎葉村・諸塚村の5つの町村で構成される「高千穂郷・椎葉山地域」は、焼畑や神楽といった伝統的な農業や文化が残り、2015年に世界農業遺産に認定されました。

認定から10周年を記念して、31日、開かれたシンポジウムには、関係団体や地域住民などおよそ200人が参加。

企業の担当者が10周年を記念した関連事業を紹介し、このうち、南九州ファミリーマートは、高千穂郷・椎葉山地域の食材を活用した5種類の商品を開発したことを報告しました。

(南九州ファミリーマート 中尾研作さん)
「これからも地域のみなさまと一緒になって、食文化や伝統を次の世代に伝えていきたいと考えております」

このほか、五ヶ瀬中等教育学校の生徒たちが、棚田に水を供給する山腹用水路の歴史や特徴について説明しました。

(高千穂町 甲斐宗之町長)
「若い世代が地域の誇りを持って、地域に残ったり、あるいはいったん都会に出たとしても、この誇りある故郷のことを思い続けて、いつかは帰ってきたいと思ってくれる地域づくりをすることが大切だと思う」