都城市は、不登校の子どもに合わせて柔軟な教育課程を実施する宮崎県内3例目の「学びの多様化学校」を、来年4月に南九州大学の都城キャンパス内に開設すると発表しました。

都城市によりますと、学校名は「あやめ野中学校」で南九州大学都城キャンパス内に開設されます。

入学の対象は市内在住の不登校状態にある中学生で、各学年10人から15人程度を想定していて、授業時間数は、標準の1015時間に対し、840時間となっています。

(都城市 池田宜永市長)
「一般的な学校とは違う雰囲気の中で学ぶことは、悩みを抱える生徒への学校への抵抗感を軽減することにもつながると考える」
(南九州大学 中瀬昌之学長)
「大学内にあるピアノ室、家庭科室、農場といった施設を活用し、大学ならではの教育環境を整えていく」

県内の「学びの多様化学校」は延岡市と宮崎市に次いで3例目となりますが、市によりますと、大学の中で開校するのは全国で初めてだということです。

「あやめ野中学校」は、今後、文部科学省の指定を受け来年4月に開校する予定で、市では、来月4日と9日に転入学に向けた説明会を実施することにしています。

【参考】
昨年度、都城市では、「不登校」または「不登校傾向」にある小中学生が、470人と過去最多となりました。

都城市と南九州大学は、これまで、不登校の小中学生を支援する教室「青空ラボ」を開設し、大学生のボランティアがサポートに加わっていましたが、今後もそれを継続する方針です。

いまのところ、「学びの多様化学校」には、校長や教頭、それに、教員などあわせて9人が在籍する予定です。